初のデザイン

昨年、共和国では、朝鮮人民軍創建75周年記念行事が盛大に行われました。朝鮮人民軍創建日の2月8日を意味する2と8で星印を表したユニークなマークで、記念行事の意義は一層強調されました。

このマークはピョンヤン美術大学の教員であるリ・イソンさんがデザインしたものです。リさんは、ピョンアン北道*1トンチャン郡*2の山村に生まれました。

リさんの父は農場で直観宣伝物を作る仕事に携わっていました。その父に影響されたのか、リさんは幼い頃から絵描きの趣味を持っていました。幼い頃のリさんの夢は農場の村の全景を絵に描くことでした。

幼稚園に通う時は花と木々、ひばりなどを自分なりに描いて、軒の下に掛けておき、村人たちに褒められたりもしました。児童と生徒の素質と才能を残らず見つけ出して、花咲かせるありがたい社会主義制度の下で、リさんは山の学校の美術クラブに入りました。

ある日、リさんは道内のコンクールに出品しましたが、落選を余儀なくされました。その日、キャンバスを投げ捨て、二度と絵なんか描くもんかというリさんに父はこう言ったとのことです。

お前の名を馳せて欲しいという思いで先生たちが手間隙かけて絵を教えたのじゃない、ありがたいこの制度のため、大事な夢を育み、高い理想をもつことだ。父の言葉はリさんの胸に深く刻まれました。リさんは美術の勉強にもっと精を出しました。

人民軍の服務を終えて、ピョンヤン美術大学に入学したリさんは、3年生の時、すでに、立派な年賀状をデザインして、前途有望なデザイナーの後進と知られました。

大学で教鞭をとってから初のデザインとなる朝鮮人民軍創建75周年記念行事のマークのデザインのため、リさんは祖国解放戦争勝利記念館を訪れました。記念館の前に近づいたリさんは敬虔な眼差しで勝利の像を眺めました。

勝利を意味するあの軍帽の星と、抗日の伝統を受け継いだ朝鮮人民軍の創建を告げる2月8日という数字をうまく調和させるなら・・・

リさんは所持していた鉛筆で下絵を描いてみました。下絵は数十回も書き直されました。こうして生まれた記念行事のマークでした。その時、リさんは昔の山村の児童に過ぎなかった自分の理想が社会主義のこの制度の下で現実のものとなっているとつくづく思ったとのことです。

リさんは今も、デザインの創作に励んでいます。

ありがたい共和国のため、思索し、創造する人だけが高い理想を持ち、必ず実現するということをリさんの実生活は語っています。

（文化―くらし）

2024.01.31の記事

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