熱い情と愛
写真は過ぎ去った日々を思い起こさせます。特別部類の戦勝栄誉軍人であるキム・オクヒさんも、写真を見て世話になった人達を思い起こしています。一番有り難く思っているのは長年連れ添った夫です。
「私は女性として全てを諦めました」
「いや、君は幸せでなきゃ。きっと幸せになるだろう」
夫はキムさんを労わり心尽くしでその面倒を看ました。戦勝栄誉軍人のキムさんが病に倒れずベッドから起き上がるまでには、また結婚して子を産み幸せを感じるまでには、実に多くの人達の真心が秘められています。
キム・オクヒ
「周りには多くのありがたい人たちがいます。本当に幸せです。このほど知り合いになったウンジュさんとも、同じ家族のように心を通わせ、親しくなりました」
キム・ウンジュさんです。キム・オクヒさんと知り合いになったのは先頃の事です。サービス係として人民生活と社会の発展に貢献すればそれまでだと考えていましたが、人の為に尽くし始めてから自分を反省するようになりました。
キム・ウンジュ
「今も多くの人々が軍務に服しており、私たちの幸せを守って全てを尽くしているのではありませんか。オクヒさんもその一人だったという思いで、尊敬の念を抱きます。このような人たちを忘れてはいけない、それが社会の一員としての本分を全うすることだと思っています」
キム・ウンジュさん1人だけでなく皆がそう思っています。暮らしが豊かであるからといって人の為に心を尽くすのではありません。人々の間で結ばれる情と愛の絆が何よりも大切だからです。
キム・オクヒさんの為に真心を尽くしている人達の中には、平壌市人民委員会綾羅工芸品製作所のキム・チョルウ所長もいます。10数年前からキム・オクヒさんの世話役を務めたキム・チョルウさんの私心の無い援助は今も続いています。
キム・オクヒさんが1日も早く歩けるよう心を砕き、度々このリハビリセンターに連れ立って来ました。キム・オクヒさんを連れて初めてここに来た時は、治療台に固定した状態でも立つ為には3人以上の手助けが必要だったといいます。
キム所長とここの医者達の努力によってキム・オクヒさんは遂に歩く事が出来ました。
他人(ひと)を思い集団の為に心を尽くす人々が多いので、社会には美徳が満ち溢れているのです
(フィーチャー)
2021.06.27 サイト動画の聞き書き、字幕抜き書き