母の幸せ（ユン・ソンヒ）

母の幸せ

母なら誰もが息子や娘が立派な人になることを願い、それに幸せを求めています。

真ん中にいるのがユン・ソンヒさん

キムマンユ病院*1総合実験検査科の主任である博士、助教授のユン・ソンヒさんは、39人の息子や娘を人民軍に送った母親です。

ユンさんのお話です。

「もちろん国が親のいない子供たちを顧みるシステムが整然と立てられていて、その子たちが悲しみというのを知らずに育っていますが、国の負担を少しでも減らしてあげたくて、育児院から子供たちを連れてきましたがね。始めは3人、5人、そして9人、10人と少しずつ増やして、結局、43人の子を育てることになりました」

（親の愛情を求めるこの子たちのために全てを尽くそう）

こう思ってユンさんは、娘の身で43人の子供を抱きこみました。親の心そのもので、年齢や性格、食性もまちまちの子供たちを丈夫に育てるため腐心しました。食欲が落ちては、風邪を引いたら、身だしなみに引けをとっては、とあれこれ心配し、真心を注ぎました。

ユンさんのそばにはいつも喜びと悲しみを共にしたキムマンユ病院の医療従事者がいました。病院の人たちは子供たちの成長に必要な栄養食品を用意して訪ねたり、子供たちが病気にかかればわが子を顧みるように治療したりしました。下着やおもちゃにいたるまでこまごまと気を配るなど、子供たちに肉親の情を注ぎました。

ありがたいその姿に子供皆を国の大黒柱に立派に育てて欲しいという熱い思いを感じ取ったユンさんは決心を新たにしました。

左から三番目がユン・ソンヒさん

ユンさんは、子供たちが幼い頃から勉強に勤しむだけでなく、きれいな心の持ち主になるようしっかり育てました。子供たちと共に、人民軍部隊に送る支援物資を用意する時も、自分自身と家庭のことより、国のことを先に思う精神を植えつけました。物心がついてからは祖国の防衛が最大の愛国であることを覚えさせました。

子供たちは大きくなって母の願い通り、毎年、人民軍に入隊しました。国の空と陸地、海を守って銃を手にした息子や娘たちから嬉しい便りが相次いで届きました。

「部隊を視察した金正日国防委員長と共に記念写真を撮りました」
「先日、私は栄えある朝鮮労働党に入党しました」
「この息子は朝鮮人民軍前哨兵アクチビスト大会に参加して、光栄にも記念写真を撮りました」
「私たち兄弟は今、同じ部隊で二人とも火砲長を務めています」
「区分隊では戦闘政治訓練と軍事課題の遂行で模範を示したユン・タンソンさんを高く評価したことをお知らせします」
・・・

このような嬉しい便りが増えるたびに、息子や娘を人民軍に送ったことをこの上ない幸せと思うユン・ソンヒさんです。

（文化―くらし）