大事な思い出

大事な思い出

ピョンヤン市*1ピョンチョン区域*2のポンハクという町*3の第48居住人民斑に住むリ・ヨンヒさんの手記をお送りします。

「人生の黄昏になると誰もが過ぎし日々を振り返るものです。私ももう80の峠を越えました。思い出のページをめくるたびに、チュチェ52（1963）年11月と12月、偉大な金日成主席に2度も見えたその日のことが、昨日のことのように目の前に浮かんできます。

チュチェ52（1963）年11月21日、私は始めて金日成主席に会いました。この日、主席は一日の仕事が終わりかけたころ、当時のチュン区域チュング青果商店を訪れました。満面に明るい微笑をたたえて商店に入った主席は、箱詰めのリンゴも見、一日の販売量とリンゴの値段、サービスの状況について詳しく聞きました。主席の優しい姿を仰ぎ、私はもちろん、店員の皆が良心の呵責に堪えない思いでした。それは、当時、私たちは、商店の果物と野菜を売るだけで満足していたからです。

この日、主席は、果物と野菜の買い付けでのこと、品数を増やすことなど、サービスのための貴重なことを教えてから、商店を後にしました。その後、私たちは、主席の教えどおりに、サービスの改善に取り掛かりました。ピョンヤン市人民委員会の指導と援助の下に、商店を増改築する一方、地方から買い付けた商品の確保と運搬、貯蔵にいたるまで緻密に手配しました。その時、サービスの改善の措置として、一部の店員を区域の各商店に送りましたが、私も当時のチュン区域ナムサン青果商店に移転することになりました。

その年の12月15日、私は移転先を訪れた金日成主席に又お会いすることができました。この日、主席は挨拶する私を思い出してくれました。そして、果物売り場にいっぱい積まれた果物をみてとても喜び、品数がこれぐらいなら結構だと思うが、それでもこれに奢ることなく多く買い付けて売らなければ、と言いました。主席の教えを聞いて、私は果物と野菜を売るのが、主席の人民愛を現実にする栄誉あることだと胸に刻みました。

主席の教えをサービスの基準にして、私は区域内の住民にいろいろな新鮮な果物と野菜を売るのに全てを尽くしました。年を取って引退した後も、私は商店に良く行きます。そのたびに、人民への奉仕の精神を植え付けてくれた主席の優しい姿が思い浮かび、幸福感に浸るのです。私は、新しい世代の店員に良くこう言っています。金日成主席の熱い人民愛を胸に、サービス精神を強く発揮してほしい、とです」

（フィーチャー　一生の持論「以民為天」）