ルンラ島の「海の世界」

ルンラ島の「海の世界」

猛暑が始まったチュチェ101年（2012）7月初めのある日、敬愛する最高指導者金正恩委員長が完工段階に入ったルンライルカ館を訪れました。あたかも大きなイルカが綾羅島に寝そべっているようなイルカ館のユニークな佇まいに見入っていた金正恩委員長は、満足そうに笑いました。

人民の為のまた一つの立派な文化生活の場が築かれたのが嬉しくて明るく笑い、イルカ館の各所を視ていた委員長が地上の観覧ホールに入った時でした。華やかに飾られた舞台と澄み切った水が波打つ公演水槽、1400席余りもある広い客席が芸術の面で一つに調和した観覧ホールは非の打ち所がありませんでした。委員長はホールで舞台の床と公演水槽を何度も見比べて、ブルーに彩られた舞台の床の色を砂の色に変えるようにと言いました。周りの人達はキョトンとしました。

舞台の床をブルーにするのは海を表わすもので、世界各国のイルカ館では一般的にこの方式を採っていたからでした。けれど委員長は「人民の美感に合うべきだ。舞台の床を砂の色にし、舞台に置いた岩の前には海辺の景色に合わせてハマナスを飾るように」と言いました。その時になって初めて周りの人達は、床の色を砂の色にすれば波が岩にぶつかって流れ落ちる砂浜で海を見物するようなリアル感に浸れると思いました。委員長の並外れた建築美学のセンスと叡智に皆が感嘆を禁じ得ませんでした。

2階のの廊下と展示ホールの天井を視ていた委員長は、「天井の照明を海の色と同じブルーで間接照明を施し、観客がまるで海水に沈むような感じを与えるのが良い」と言いました。そしてその修正の方案と表現手法に至るまで詳しく教え諭しました。

ルンライルカ館の1階と2階を全て視た後、金正恩委員長は客席でイルカの芸を見ました。委員長はイルカの餌を保障する事にも細かく気を配り、「イルカには毎日新鮮な魚を食べさせるべきだ」とし、イルカに十分餌を食べさせる対策を立ててくれました。そして「イルカは腹を空かしてまで人民に奉仕しようとはしないだろう」と言って、大きく笑いました。

ユーモラスなその言葉に皆が笑いましたが、イルカ館の運営で一番重要な餌の事を強調するその意思を心に受け止める瞬間でした。

（今日の朝鮮）