補欠選手
※オープニング
（歌）
楽しい遊びに興じると
みんながひとつ 仲がよい
試合になると譲り合わない
高い山や深い川
知恵で超える 渡り合う
1位を譲らないかしこいタヌキ
かしこいタヌキ
（4）
補欠選手
※クマとタヌキがボクシングをして、タヌキが負ける。
「やっぱりタヌキちゃんは補欠選手だよ」
「おれが補欠選手だって？」
※タヌキが再選を挑もうとしたらヘリコプターが飛んで来て、立て看板を落とす。
「あれ、何だ？」
「宇宙ボクシング・タイトルマッチ」
重量 10キロ級
期間 9月5日―9月10日
場所 シグマ惑星スタジアム
「宇宙ボクシング・タイトルマッチ、やあ、素晴らしい」
※カボチャを収穫しているブタさん達、そこにネコ、クマ、タヌキが飛び込んで来る。重量計に飛び込む3匹。
「10キロ級マッチだね」
※そういいながら体重を量るクマ、15キロ。
「5キロ減らさなければならないな」
「ぼくは測ったって駄目だから、クマちゃんについて惑星見物にでも行こうよ」
「ぼくも測ってみて」
「タヌキちゃんは2キロ増やさなければならん 2キログラム、2キログラム」
「おい、どいて」
「見下げるな」
「おーい、カボチャが台無しになるんだ」
※カボチャを投げたりして、ひとしきり暴れた3匹は行ってしまう。
「クマちゃんのパンチ、パワフルね なかなかのボクサーだ」
「13、よし 14、もう一度」
※減量に励むネコとクマ
「これ、何だ？ 重量を減らしてると言うのに、食べろとは何だ」
※サウナにいるクマに魚を差し入れするネコ。
「惑星では重力が軽くなるから、先ず体重を増やさなきゃ」（※20キロ）
「まだまだだね、そうとう増やさなきゃ」
※クマは減量、タヌキは増量しながらトレーニングをしている。
「コンビネーションブローでのっぽの惑星選手と対抗しよう」
「あー、まいっちゃった （※ネコが何か持って来る） まだ3キロを減らさなきゃならんのに、また食べ物か」
「減量薬？」（※ネコが持って来たのは減量薬）
「飲みなさい、どうぞ」
「苦い」
※一瞬で痩せる
「これはこれは」
※多量摂取して痩せ細る、軽量の結果は規定の10キロ。
「よし、明日は出発するから、タヌキちゃんの所へ行ってみよう」
※クマとネコが太ったタヌキを見て驚く。
「2キロだけ増やせ、と言ったのに…」
「頭が変になったようだ」
「起きろ」
「100キロ？」
「これでも補欠選手だなんて…」
「明日出発するのに、どうしよう？」
「10キロ級マッチなのに、100キロのでぶっちょは連れて行っても駄目だよ」
「補欠選手なんかいてもいなくてもいい 2人で出発しよう」
「タヌキちゃん、残念だね」
―今度はこのクマさまにお手上げだ
―そうだよね
※ボクシング会場のあるシグマ惑星？に到着
「どうして体がこんなに軽いの？」
「そうだね、まるで宙に浮いているようだよ いい気持ちだ」
「地球からの選手です」
「はじめまして 10キロ級ですか」
―はい
―地球でてっきり10キロに合わせました
「そうですか では、体重を測りましょう」
「測らなくてもいいですのに」
「早く上がってください」
―あがって
―測らなくてもいいのに…
「服を脱いで測りなさい」
「はは、脱がなくても駄目なようです」
「なんだ、これは」
「すみません、体重が1キロですから、出場できません」
「地球では確かに10キロだったのに…」
「失礼ですが、自然についてもっと勉強してください」
「ぼくがここでは1キロしかならないというのか」
「10キロになるため減量薬まで飲んだのに…どうすればいいの？クマちゃん」
「もう駄目だ」
「ただ今、地球からまた1人の選手が到着しました」
「タヌキちゃんだ」
「100キロだったタヌキちゃんが10キロって？」
「地球と重力が違うことを知らないのか？」
「そう、重力に考えが及ばなかった」
「試合は明日から始まります 準備してください」
「はい」
地球選手 vs. 土星選手
※ボコボコにする。
「地球のタヌキ選手が土星選手をKOで下して優勝の栄冠をつかみました」
（芸術）
2020年の記事
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