アニメ「かしこいタヌキ」（3）

風車

※オープニング

（歌）
楽しい遊びに興じると
みんながひとつ　仲がよい
試合になると譲り合わない
高い山や深い川
知恵で超える　渡り合う
1位を譲らないかしこいタヌキ

かしこいタヌキ
（3）

風車

※曲芸団の公演を観ているクマ、ネコ、タヌキ。舞台ではサルが演じている。

「明日の試合はとても難しいだろう　どうすればいいんだ」
「明日の試合がそう簡単には終わらないだろう　訓練しよう」（※劇場を抜け出すネコ）
「あいつ、ひとりで訓練に行くんだな」（※クマも劇場を後にする）
「何だ、みな行ったのか」

※ネコとクマ、池で泳ぎの練習をする。

「上には上がある、にゃあにゃあ」
「タヌキちゃんはまだ見物してるんだろう？」

※残ってサルの曲芸を見ているタヌキ。サルが使う風車に何かのヒントを得た様子。会場での写真撮影は許可されているらしい。

「明日の試合はこの崖を越えて、池の中のハスの花を摘み取ることだね」
「うん、だから、明日の試合の勝敗は泳ぎの速さで決まるもの」
「今度こそ、タヌキちゃんの負けは決まってるも同じ」

「選手たちにお知らせします　今日の試合では色々な機材を自由に使えます」

―タヌキちゃんには無駄骨折りだ
―そうだ

「前に崖です　注意してください」

―おれに勝てると思うのか
―勝てるとも

「注意してください　スピードを緩めてください」

※崖にはロープが張ってあり、渡るネコとクマ。

※落ちそうになりながらも無事に渡る描写。タヌキもテコを使って一瞬で崖を越える。驚くネコとクマ。

「ネコちゃん、おれたちがまた負けるかも知れん　タヌキちゃんの前を阻むんだ」
「泳ぎも出来ないくせに走り続けてどうするつもり」

―物は試し、やってみよう
―追い越してみろ

「ここから急勾配です　ここを通り過ぎますと、ハスの花が見えます」

※身軽さを生かして木を伝って行くネコ、体を丸めて転がり降りるクマ、木の枝をソリのように使い斜面を下るタヌキ。岩をよけようとして木の枝に引っ掛かるタヌキ。

―あの子、どうしたの？
―そうね

「もうタヌキちゃんはいないも同じだから、今度はおれが1位になる番だ」
「だから、おまえとおれの試合というわけかい？」

「おれに勝てると思うのか、このあおにさいめ」

※水中で足の引っ張り合いをするネコとクマ。

「あのハスの花を取るためには…」

―これは何だ？
―おれたちが劇場で見たようだね

「昨日、劇場で見た通りになるかな？」

※劇場でサルが風車（ブーメラン）を使った曲芸をする様子を思い出すタヌキ。

「風車自体が回転するから、投げると円を描いて手元に戻ってくる」
「投げると戻ってくる、そうだ」

「おい、どいて」
※風車は回転しながらハスの葉を切り取って戻って来る。

「おい、どいて」
※再度投げるが目標を外れる。

―風車なんか怖くないぞ
―おれも、あっ

「のろのろしてはいけない、早く」

「どうして外れるのかな？」
「早く投げて、早く」

※ハスの花の近くまで泳いで行くネコとクマ。

「練習の時はうまくなったのに、どうして？」
「焦ってはならない　落ち着いて、もう一度」

「やあ、成功だ」

（歌）
楽しい遊びに興じると
みながひとつ、仲がよい
試合になると譲り合わない
高い山や深い川
知恵で超える、渡り合う
1位を譲らないかしこいタヌキ

（芸術）

---

アニメ「かしこいタヌキ」（1） アニメ「かしこいタヌキ」（2） アニメ「かしこいタヌキ」（3） アニメ「かしこいタヌキ」（4） アニメ「かしこいタヌキ」（5） アニメ「かしこいタヌキ」（6）

アニメ「かしこいタヌキ」（7） アニメ「かしこいタヌキ」（8） アニメ「かしこいタヌキ」（9） アニメ「かしこいタヌキ」（10） アニメ「かしこいタヌキ」（11） アニメ「かしこいタヌキ」（12）

アニメ「かしこいタヌキ」（13） アニメ「かしこいタヌキ」（14） アニメ「かしこいタヌキ」（15） アニメ「かしこいタヌキ」（16） アニメ「かしこいタヌキ」（17）

---