あぜ道を思えば

あぜ道を思えば

朝鮮人民は常に質素な麦藁帽子を被ってあぜ道に立っていた偉大な金日成主席の優しい姿を思い起こしています。夜明けから日が暮れる夕暮れまで農場を訪ね、また訪ねた金日成主席、主席のその道は80歳の高齢の時も続きました。

ピョンヤン市*1リョクポ区域*2にせウムル*3というさほど大きくない里があります。せウムルという地名は、遠い昔から水が不足して、ここの人たちが三つの井戸を掘って、飲料水や灌漑用水に利用し、それだけ野良仕事がとてもきついこととなってきたことから由来しています。ちなみにせウムル、というのは三つのウムル、井戸という意味です。地名そのままで、痩せ地に、人の住めないところと知られていました。

それで金日成主席は水のことで辛い思いをしているこの農場に深い関心を持っていました。

主席はチュチェ48（1959）年1月を始め、12回も農場を訪れ、農民の豊かな生活のためには農業をうまく営むべきだと教えました。特に、水の問題を完全に解決するには灌漑システムを取り入れなければ、といって、必要な資材と工事に当たる人員まで送りました。

そして田畑に肥やしを多く出して、優良な種子を植え、進んだ営農方法も積極的に取り入れてヘクタール当たりの収量を高めるようにし、農民が楽に働けるよう、多くのトラクターを送りました。

せウムル里は住み良いところになりました。

ピョンヤン市リョクポ区域農業経営委員会のキム・グァンナム副委員長はこう語ります。

「金日成主席は、区域内の七つの農場を延べ42回も訪れました。その中には誕生日や日曜日、雨の日、寒い冬の日もありました。訪れるたびに、主席は険しいあぜ道を歩き、農民の住宅も見て、農場の実情や農民の暮らし向きに細かく気を配りました。そして、農民と膝を交えて、家ごと、家畜も多く飼い、果物の木を多く植えて、また、農業もうまく営んで豊かな生活をするようにと言いました。主席のエネルギッシュな現地指導と深い配慮によって、農場では毎年、豊作をもたらし、農民の生活はいっそう潤いを増しました。生活が豊かになるほど、偲ぶ思い募るばかりの主席なのです」

人民に白米のご飯と肉汁を食べさせるのが願いだといって、主席が歩み続けたあぜ道の話はこの地のどこでも聞くことができます。

朝鮮人民は金日成主席が一生涯、歩み続けた農場の道、あぜ道を忘れずにいます。

（フィーチャー　一生の持論「以民為天」）