民族遺産を守っている

ピョンヤンの景色の良いポトン川*1の岸辺に、造形美を誇るユニークな造りのレストラン「チョンリュ館*2」があります。

チュチェ71年（1982）4月にオープンしたチョンリュ館では、麺類とパン類、お好み焼きの緑豆のチヂム、ボラ汁、神仙炉、鮮魚の鍋料理をはじめ伝統料理とその他色々な料理をサービスしていますが、風味がある事で朝鮮人民だけでなく訪朝客の間でも好評を博しています。

近年チョンリュ館の人達は、朝鮮人民の才知宿る文化遺産である伝統料理の優れた点とその作り方を無形文化遺産に登録し、サービス精神を強く発揮しています。

チョンリュ館の職員キム・ミョンシムさんのお話。

「私たちは朝鮮人民の才知が宿る伝統料理の優れた点を従業員に深く認識させる一方、キャリアのある調理師に具体的な環境を与えて、そのつくり方を科学的に究明し、無形文化財に登録しようとしています。肉と野菜を寄せた鍋料理の1つであるチョンゴル*3も、昔から朝鮮人民が食生活に広く利用したものですが、そのユニークなつくり方と優れた点を科学的に究明し、さらに発展させるため参考書を耽読し、関係部門の研究者から学術的な援助を受けるなど、チョンゴルの薬効や栄養価を詳しく分析しました。その過程にコグリョ、高句麗時代、戦場で生まれた伝統料理であるチョンゴルの歴史的由来もよく分かり、コリョ、高麗時代と朝鮮封建王朝時代を経て今に至るまでの長い間、そのつくり方が発展してきたことや祖先の食文化の高い水準についても深く把握しました」

これに基づいてチョンリュ館の人達は、植物性材料と動物性材料、各種調味料が調和して風味を一層引き立てるばかりか、香ばしい匂いがする優れた作り方と科学的な面を明らかにしました。そして民族遺産保護指導局の人達と連携して、チョンゴル固有の作り方を無形文化遺産に登録するまでに至りました。

ここの人達の地道な努力によって、伝統料理の緑豆のチヂム、菓子類の〓〓〓*4、冬至の小豆粥の作り方も無形文化遺産に登録されました。

今、チョンリュ館の人達はレストランの至る所にピョンヤン冷麺、スッポン料理、神仙炉をはじめ様々な伝統料理を紹介するパネルを設置して、来客に伝統料理の優れた点やその作り方について説明し、そのサービスにも励んでいます。

（今日の朝鮮）