捨石の上に育つ木

捨石の上に育つ木

シン・ヨンイル：地下資源を採掘する際、捨石と廃石が出るのは当然な事です。しかしこの鉱山では捨石の山が見られません。朝鮮の西部地区にある殷栗鉱山です。朝鮮では指折りの鉄鉱石の産地です。

1970年代中頃、この鉱山には大型長距離ベルトコンベアー移送ラインが建設されました。その時から数10年間このコンベアーは鉱山の捨石を運んで、それまで眠っていた朝鮮西海の大自然を征服していました。大小の島々が防潮堤で結ばれ広い干拓地が生まれました。

鬱蒼とした青い木々は、大型長距離ベルトコンベアーがこれまでの数10年間運んだ捨石の上に植えられたものです。しかしその前はここに1本の木もありませんでした。

シム・ユンソプ

「生産だけを重視して、捨石の山をそのまま放って置いたら、次の世代に顔が立たないでしょう」

 

チョ・ヨンチョル

「かなてこで岩を割って赤土を敷き、腐植土を運んで来て、一本一本の木を植えました」

 

鉱山労働者の真心によって岩の上に青い森が出来ました。その森は外海の上に建てられたベルトコンベアーを時化る海から保護する防風林になりました。

• 森の面積：数十ヘクタール
• 木の本数：数十種、百数十万本
   

延び続けるベルトコンベアーと共にここの労働者がつくる防風林も増え続けています。捨石の上に出来た鬱蒼たる森は多くの幸を与えています。

チャン・ソンナム

「前の世代から譲り渡されたこの森を丹精して育てるつもりです。次の世代により多くの幸を与えるために頑張り続けるでしょう」

 

石の上に緑生い茂る森をつくる人達、自分の故郷・自分の職場を大事にするここの人達の熱い思いが、青葉を広げたこの森にそのまま秘められています。

（フィーチャー）