不可欠なもの
平壌の都心を流れる大同川の辺に大衆向けのスポーツ施設である人民野外スケート場があります。波形の軽快な佇まいの施設で銀盤の上を走る勤労者と青少年でいつも賑わう所です。
人民野外スケート場の建設が終盤に入った或る日、敬愛する最高指導者金正恩委員長が建設現場を訪れました。施設の各所を視て不十分な点や利用者に不便な所は無いか細心の関心を払っていた委員長が、ふと「スケートのブレードを研ぐ所があるか」と聞きました。
周りの人達は当惑しました。一切の施設が揃っていると自負したものの、ブレードを研ぐ所等念頭にも入れなかったからでした。
その気持ちを察したのか委員長は微笑を浮かべて、「野外スケート場は大衆向けの施設なのでスケートの貸し付け口を立派に作るべきで、ブレードを研ぐ場所も不可欠なものだ」と言いました。
人民に実質的に役立つもの、正にこれが金正恩委員長の望む所でした。
(今日の朝鮮)
2020.12.01 サイト音声の聞き書き、BGM付き