毒殺の主犯は誰か

毒殺の主犯は誰か

人類の歴史には侵略者の悪辣な行為についての史料が多く残されています。しかし一国の国家主権の最高代表者だった皇帝まで毒殺し、その民族を植民地奴隷にしようと躍起になった特大の反人倫の犯罪は日本の過去の歴史にだけ見られるものです。

1919年1月21日、日帝は朝鮮封建政府のコジョン*1皇帝を毒殺する天人共に怒るべき犯罪を働きました。日帝がコジョン皇帝を毒殺したのは、皇帝が日本の朝鮮占領に反対し、揺るぎない反日の立場を取っていたからでした。

コジョン皇帝

日帝は、朝鮮封建王朝の外交権を強奪するため、「乙巳5条約」、日本で言う「第2次日韓協約」のことです、この「乙巳5条約」を強いる時からコジョン皇帝を目の上のこぶと見なしました。

コジョン皇帝は「この条約を容認すれば、すなわち、国が滅びるも同じだから、朕はいっそのこと、宗廟社稷に殉国することがあっても認許できぬ」と言って、「条約」の締結を頑なに拒否しました。

威嚇と恐喝、懐柔にもかかわらず、コジョン皇帝と多くの官吏が「条約」の締結に反対すると、日帝は強圧と詐欺いかさまの方法で1905年11月17日、「乙巳5条約」をでっち上げました。

するとコジョン皇帝は、それが無効であることを国際社会に訴えようと努力しました。

1906年1月、コジョン皇帝は「ロンドン・トリビューン」紙の記者を通じて、各国の元首に送った親書で、最初から「乙巳5条約」を認めず、また、国璽も押していないと言うことについて明らかにしました。翌年の6月には、オランダのハーグで開かれた第2回万国平和会議にリ・ジュンなどの特使を派遣して、「乙巳5条約」の無効を世界に宣言するようにしました。

密使にやったコジョン皇帝の親書

コジョン皇帝が派遣した3人の密使と第2回万国平和会議場

コジョン皇帝は日帝が朝鮮封建政府の内政権を強奪するため、1907年7月24日に捏造された「丁未7条約」、日本で言ういわゆる第3次日韓協約の締結を強要した時にも、事前の承認と署名、国璽の捺印を拒みました。

コジョン皇帝をそのまま置いては植民地支配を順調に実現することができないと思った日帝は、ハーグ密使事件を機にコジョン皇帝を強制退位させました。

しかし日帝はこれで満足しませんでした。

当時、パリでは第1次大戦後の分け前のことで帝国主義列強の講和会議が行われていました。これを機にコジョンが再び、ハーグ密使事件のようなことを計画するかも知れないと懸念した日帝は1919年1月21日、ついにコジョン皇帝を残酷に毒殺しました。

狡猾な日帝は、その罪を歴史の闇に永遠に葬ろうと、コジョン皇帝の死亡原因を病死と公表し、死亡の経緯を直接目撃した2人の侍女まで暗殺しました。

しかし歴史の真実は絶対覆い隠せることではありません。日帝がコジョンを毒殺したとの資料は世紀を継いで次々と公開されています。

中央階級的教育館の解説係であるカン・ギョンミさんのお話です。

「1921年、上海にあった『臨時政府』、これは朝鮮の反日独立運動家が1919年4月、上海で組織した臨時政府ですが、この『臨時政府』が作成し発表した『第2回独立宣言書』とコジョンの庶子であるイチン王の親書にはこう書かれています。『コジョンが死んだ直後に遺体には赤い斑点が多く現れていた。2人が遺体を検診した時、全身に赤い斑点と共に糜爛がたくさん出ていたことを発見して毒殺だと主張すると日帝は2人を閉じ込めた』これだけではありません。2010年、ある国際学術大会では、1919年当時、日本宮内庁の会計審査局長官の日記が公開されましたが、そこには初代朝鮮総督だった寺内が朝鮮駐屯軍司令官の長谷川に、『乙巳5条約』を認めないコジョン皇帝を毒殺することを指示したという話を聞いたとの資料が記録されていました。これらの資料は、コジョン皇帝毒殺事件の主犯が他ならぬ日本の侵略者であったと言うことをとことん暴いています」

 

コジョン皇帝毒殺に関する日本の図書資料

過去、日帝が、朝鮮の国権をやたらに蹂躙し、特大の反人倫の犯罪を働いた歴史的事実は何を持ってしても覆い隠したり、消し去ったりすることができません。

朝鮮人民は日帝が働いた人倫にもとる犯罪行為を必ず決算するでしょう。

（世界と朝鮮―史実）

• 2017.02.23 朝鮮法律家委員会スポークスマン22日の談話（朝鮮公民毒殺事件）