専門家が注目する医者

専門家が注目する医者

ピョンヤン医科大学病院の腹部外科には名医と呼ばれる医者がいます。脾臓の保存術など複数の進んだ治療法を研究し、導入したチャン・ミョンチョル医長です。

ピョンヤン医科大学を卒業したチャンさんは大学院生のときにすでに、価値ある研究のテーマを治療現場に取り入れて、師匠と専門家をあっと言わせました。腹部外科での駆け出しの頃、チャンさんはある患者が脾臓を摘出することになったことを知りました。

当時、脾臓が破裂した患者の場合、脾臓の摘出を余儀なくされるのが通例でした。臓器の摘出の後遺症で苦しむ患者のことを思ったチャンさんは、新たな治療法を探し出そうと心に決め、模索しました。脾臓とその隣接部位組織の解剖学的模型を持ってシミュレーションを繰り返す過程に、生理組織である後腹膜で脾臓を包み込む方式のオペを考え出しました。

新しい手術法に対する確信を持って、手術の技を一層磨き上げ、実験を重ねて、とうとう脾臓の新しい手術法を完成しました。この手術法の理論的基礎と実技技術を著述したチャンさんの論文は権威ある国際雑誌にも載りました。臨床で意義が大きいこの論文は専門家の関心を集めました。

脾臓の新しい手術法を確立した後も、チャンさんは様々な手術法を次々と完成し、高い医術で症状の重かった多くの患者を回復させています。

チャンさんのお話です。

「手術の世界的なトレンドは臓器を保存することです。これまで脾臓が破裂した場合、ほとんど摘出手術をしていました。これは、不適切で、患者のQOLの低下につながりました。私たちは、今回、後腹膜を利用した脾臓の保存術を新しく確立して臨床に導入しました。治療でよい結果が得られました。この成果を踏まえて、この手術を全国に一般化するのに取り組んでいます」

今もチャンさんは、保健医療部門で切実に求められる進んだ治療法と先端医療科学の成果をより多く導入するため励んでいます。

（文化―教育、保健医療）