愛国的な女性ロンゲ

愛国的な女性　ロンゲ

ロンゲは壬辰祖国戦争の時の愛国的な女性の一人です。壬辰祖国戦争は日本でいう文禄、慶長の役のことで、1592年から1598年まで朝鮮人民が日本侵略者たちを退けた戦争です。

1592年10月、キョンサン南道*1のチンジュ城で行われた戦いで惨敗を喫した日本侵略軍は、翌年の6月、夥しい兵力でまたもやチンジュ城を攻めました。城の防衛者たちはおよそ40倍もの侵略軍と激しい攻防戦を繰り広げましたが、1週間で城は敵の手中に落ちました。

城を占領した日本侵略軍は老若男女を問わず、6万人以上の人たちを虐殺しました。この無残な虐殺蛮行を目撃しながら、ロンゲは仇を討ってやろうと固く誓いました。城を血で染めた日本侵略軍は、勝利祝いの名目で酒宴を設け、ロンゲを強引に呼び出して、歌と踊りを強要しました。

それを絶好のチャンスと見たロンゲは酔っ払った敵将を踊りに誘いながら、絶壁の方に誘引しました。そして、踊りが絶頂に達した瞬間、すばやく敵将を抱いて絶壁の下に体を投げました。

あっという間に絶壁から落ちた敵将は、川の激しい流れにさらわれながらロンゲの腕から逃れようと必死になりましたが、どうしようもありませんでした。こうして、ロンゲは美しい青春を捧げて敵将を殺し、チンジュ城の人民の恨みを晴らしました。

その後、ロンゲの愛国的な行いが評価されて、ロンゲが身を投じた絶壁に石碑が建ち、ロンゲの霊を祭る祠も建てられました。

チンジュ城の人々のために、国のために青春を惜しみなく捧げたロンゲの愛国的な行いは歴史に記され、今に伝えられています。