朝鮮の声郵便箱210312

「朝鮮の声」郵便箱 2021.03.12

カン・ソンヒ（カン・ソニ）：「朝鮮の声」放送へようこそ。「朝鮮の声」放送の視聴者の中には朝鮮の文化と歴史に深い関心をお持ちの方が沢山居られます。福岡県のにのみやけんじさん、にのみやけんじさんもその一人です。では今日は〓〓〓〓方々の為に、朝鮮の文化遺産の一つである「八万大蔵経」をご紹介しましょう。

世界的な「八万大蔵経」

朝鮮の名山、妙香山*1に普賢菩薩を祀るお寺*2がありますが、ここに朝鮮民族の誇りである八万大蔵経の保存庫があります。大蔵経とは皆さんもご存知ですね、仏教聖典の叢書です。8万枚の版木で印刷した叢書という意味で八万大蔵経と呼ばれています。

分類表に見られるように大蔵経は経蔵、律蔵、論蔵に分けられ、その巻数は6793巻です。コリョ、高麗時代に出版された八万大蔵経は、1236年に版木の制作が始まり1251年まで16年間もかけて完成した物です。

大蔵経に刻まれた文字はどれもが精巧で繊細なのが特徴です。木版の材質はオノオレカンバやシラカバ等ですが、1行に14字ずつ22行に刻んだ木版を8万枚以上も作りました。

当時の出版印刷で基本は紙と墨でした。コリョの紙と墨が有名なのは世界周知の事です。とても人気だったコリョの紙については隣国の古書を見てもよく分かります「コリョのコウゾの紙は色が白く、粘り気があったことから、わが国の書道家と画家に特別歓迎された。コリョの紙は天下第一の名品に認められた」と書いています。

八万大蔵経の出版に使われた墨は、やはり上質な事で有名なコリョのソンヨンモク、松煙墨でした。松の木で作った墨は色が濃く鮮明で数百年経っても色褪せないのが特徴です。今日も色が白く粘り気がある八万大蔵経の紙や繊細で精巧な字に、祖先の優れた木版製作技術と才能が息づいているようです。

八万大蔵経は出版された後世界に広く知られ多くの国に波及しました。記録によりますと1392年から1539年までの間に日本は、およそ88回に亘って八万大蔵経を要請したとの事です。

ミョヒャン山歴史博物館の解説係　リ・ソルギョン

「偉大な金日成主席と偉大な金正日総書記は『八万大蔵経』を国宝としてよく保存することについて30回以上も指示しています。1989年6月17日、金日成主席は博物館を訪れて八万大蔵経を見ました。当時、八万大蔵経はこのように2巻だけを陳列し、残りは暗いところに保管していました。主席はこのように2巻だけを陳列すれば、見せるものがないので2巻だけを陳列したのではと疑われがちで、さらには八万大蔵経の存在そのものが嘘だと主張する人がいるかもしれない、全巻を出して見せるべきだと言いました」

 

この日主席は「八万大蔵経の全巻を陳列すればその保存が難しくなるのでは」と懸念する博物館の人達の気持ちを察し、長く保存出来る方法も詳しく教えました。

世界的に最も完成されたモデルなる大蔵経と言われる八万大蔵経は、民族の財宝を大事にした不世出の偉人達の導きの下に輝きを増し、世界的な文化遺産の一つとして名を馳せています。

カン・ソンヒ：只今まで福岡県のにのみやけんじさんをはじめ朝鮮の文化と歴史に深い関心を持っておられる視聴者の皆さんの為、世界的な文化遺産である八万大蔵経をご紹介しました。視聴者の皆さん、次のこの時間にまたお会いしましょう。

（「朝鮮の声」郵便箱）

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