金日成主席の趣味
「私はこれまで多くの国の元首と自分の右に出るものはないと言っている政治家から狩や釣り、水泳やレジャーが趣味だとの話はよく耳にしましたが、読書と人民の中に入って人民と交えるのが趣味だとの話は聞いたことがありません。金日成主席の趣味は余りに素朴なもので、あえて趣味と言えるか疑わしいですが、その意味は宇宙のようなものです。実に主席の趣味はこの世の誰も持つことのできない名実共に世界的偉人の趣味です」
これはチュチェ81(1992)年4月中旬に訪朝した「ワシントン・タイムズ」記者団団長のジョセット・シャイナー編集長補佐の話です。
当時、「ワシントン・タイムズ」記者団は初めて訪朝しました。シャイナーさんはピョンヤンに着くが早く、関係者に金日成主席に見えてほしいと何度も申し出ました。金日成主席はその申し出を快諾し、シャイナーさんに会いました。
席上、シャイナーさんは主席の趣味はなんで、どんな娯楽とスポーツが好きですか、と聞きました。主席は笑みを湛えて、これと言うほどの趣味や娯楽はないが、あえて趣味と言えるならいくつか挙げられるとし、読書が好きで人民の中に入って人民と交えるのが趣味だと答えました。
すっかり驚いたシャイナーさんは主席を仰ぐだけでした。あれから5日後にCNNはジョセット・シャイナー編集長補佐との対談を報じました。
シャイナーさんはこう語りました。
「金日成主席はこれまで私が会った国家指導者とは全く異なるタイプのリーダーだった。ごく普通の精力的な方だった。私たちのインタビューに喜んで応じ、質問にも理路整然と答えた。一番印象的なのは、主義主張を立てず、とても大らかに話すことだった」
(偉人伝)
2019年の記事