過去の犯罪に対する相異なる態度

過去の犯罪に対する相異なる態度

先日、ドイツのベルリン〓〓〓裁判所で、第二次大戦の時に強制収容所で、SS、ナチスの親衛隊の警備隊分隊長を務めた戦犯に対する裁判が行われました。明らかにされた所によりますとこの戦犯は1944年7月から1945年2月、収容所が解放される前まで多くの人々を虐殺するのに直接加担し拷問の補助もしたとの事です。被告は今まで発覚されずベルリンで生活して来ましたがやがて犯罪の事実が露になり、95歳の高齢で被告席に引き摺り出されたといいます。

ドイツではナチスドイツが敗北して70数年が過ぎた今尚、大虐殺の加担者に対する排斥と処罰が続いており、現在、収容所に務めた者達に対する24件の裁判が行われ、その他にも数人の犯罪者が起訴され検挙中だといいます。こうした事は特大の反人倫の犯罪に時効は無く、犯罪者は罪の代償を必ず支払う事になるという歴史の真理を改めて思い知らせています。また敗戦後、全く相異なる道を歩んでいる戦犯2国に関し深く考えさせられる事です。

ドイツと日本は第二次大戦の時、世界制覇の野望を抱いて世界人民に反対する侵略戦争を起こし、その過程に歯軋りする反人倫の犯罪を働いた事で歴史の厳しい裁きを受けた戦犯国です。ところが敗戦後、2国の歩んで来た道は余りにも対照的でした。ドイツは真面目な姿勢で過去清算の道を地道に歩んで来たなら、日本は過去清算を執拗に回避する道を歩み続けました。世界中が特大の反人倫の犯罪として強く非難する旧日本軍性奴隷の犯罪だけを見ましてもそう言えます。

過去、日帝が官憲と軍の権力を動員して性奴隷の政策を強いた朝鮮人女性だけでも20万人に達します。日本の反動勢力は厳然たる歴史的事実と証拠となる資料が存在しているにも拘らず旧日本軍性奴隷の問題が歴史的事実に合わないと強弁し、挙句の果ては朝鮮人女性がお金欲しさに自主的に売春行為を行ったと被害者を冒涜してまで自分達の過去清算の義務を極力回避しています。更に過去清算を強く求める国際社会に挑んで、所謂被害者に様変わりしようと厚顔無恥に振舞っています。

日本のこうした態度は血生臭い過去の罪意識は毛頭無く、却って他国と他民族に対する侵略に躍起になった過去を蘇らせようとの野望に燃えている事をそのまま立証しています。今ドイツは国際社会に認められその地位を高めている反面、日本は政治の矮人として後ろ指を差され国際社会の怒りと呪いの的となっています。

「過去清算の無い日本の明るい未来は絶対あり得ない」、これが国際社会の共通した立場です。

（時事評論）