蘇ったデリョン

蘇ったデリョン

オクリュ小児病院*1の心臓血管外科の医師・看護士です。開院してからこの7年間、5300人以上の子供達がここで心臓手術を受け蘇りました。デリョンという子供もその中の1人です。

チュチェ109年（2020）11月17日、オクリュ小児病院の心臓血管外科にチャガン道カンゲ市に住む1人の子供が入院しました。危篤状態の子供でした。

名前　シム・デリョン
年齢　4歳
住所　チャガン道*2カンゲ市*3コヨン洞*4第68居住人民班

シム・デリョンの母　キム・ボムスン

「デリョンが心臓病を患っていることを母親の私もつい知らなかったのです。呼吸が乱れて苦しそうなその状態を見て、気管支の悪い父親譲りとばかり思っていました。最初は足の神経に異常が現れたので、ここの神経内科で入院治療を受けていました。ところが医師たちはデリョンがよく息切れするので、一度、心臓血管外科で診断を受けては、とアドバイスするのでした。診断の結果はとても恐ろしいものでした」

 

心臓血管外科の医長　リ・チョルチン

「率直なことを言って、デリョンの臨床の症状と検査の結果を見た時は唖然としました。心臓奇形が一つでなく、五つもある、これまで私たちが経験したことのない特異なものでした。母親はわが子を頼みます、頼みますと言って涙を流すだけで、ほんとに私たちのこれまでの治療経験から見て蘇らす確立は非常に少なく、もどかしい限りでした」

 

―シム・デリョンの心臓手術のためのカンファレンス―

医長　リ・チョルチン；「オペが難しいのは事実だ、けれど、無条件オペに成功しなければならない」

医長補佐　キム・チョルチン；「奇跡と言うのがあるなら、それも生み出さなければ」

医師　パク・イルヨン；「実力と心を合わせれば何でもできる」

オペ・チーム
医師　リ・チョルチン
医師　キム・ジンミョン
医師　パク・イルヨン
医師　チュ・ジンソン

麻酔医　ピョン・ジウン
体外循環医師　ソン・ヨンチャン
体外循環医師　チョン・ギョンジン

看護士

数十回のオペのシミュレーション

12月7日9時50分から190分間のオペ

医長　リ・チョルチン

「私とキム・ジンミョン、パク・イルヨン、チュ・ジンソン、そして麻酔、体外循環を受け持った医師と看護士のみなが心を一つにしてオペに臨みました。数十回のシミュレーションを経てオペに入りましたが、もともと患者の病状が複雑だったので予定より30分もオペの時間が長くなりました。もちろんオペに成功しました」

 

医長補佐　キム・チョルチン

「デリョンの心臓病が重く、長時間のオペが行なわれたわけです。オペに成功したものの、快方にはすぐ向かいませんでした。それで集中治療室でデリョンを蘇らすための治療に入りました。翌日の午後、デリョンが気を取り戻した時、嬉しさの余り涙を流したものです」

 

12月11日、デリョンは
集中治療室から
一般の病室に移された
体に多くの変化が見られた

シム・デリョンの母　キム・ボムスン

「全快したデリョンを見ると涙が出ますね。他の国だったら赤ちゃんが生まれて心臓病だと認められると、もうだめだと諦めるのが殆どだと言います。しかし、うちの子は科の医師と看護士みなの真心と努力によって全快しました。それも無料で、栄養剤まで供給されながらです。二度も生命を授かったのです。デリョンは病院を『わが家』と呼んでいます。科の医師と看護士みなに何百回も感謝の挨拶をしたいです。ほんとにありがとうございます」

 

母親と一緒に病院を出るデリョン。デリョンは生まれ変わりました。喜び一杯で口元がほころびます。

（今日の朝鮮）

---