科学者の第一歩

科学者の第一歩

話題の主人公は、キムチェク工業総合大学電子工学部の研究室主任キム・グムチョルさんです。昨年、博士課程を終えたばかりのキムさんですが、経済各部門で広く使われるpHメーターを独特な方法で製作しました。キムさんは、博士課程の時からpHメーターに関心を向けました。

現場での研究の過程にキムさんは、一連の問題点を捉えました。比較的性能は良い反面、コストが高く、また、高濃度の酸や高温では測定の誤差もあって色々と面倒だったのです。それで、コストが低く、量産できるpHメーターの製作を博士課程の研究課題にしました。科学者として進んで受け持ったテーマでした。

数十回の分析を通してセンサーの材料の効率的な配合比率を探し出し、電極を改善して精密度を著しく高めました。また、世界的なトレンドに合わせて、いいアイディアを出し合い、実験室の段階で完成させました。キムさんが開発したpHメーターは、国中の軽工業部門の科学技術展示会と科学技術祭典、科学技術発表会で高く評価されました。

キムさんはそれに満足しませんでした。本格的な導入のため現場に付きっ切りでした。実験室と現場の条件がまったく違うのでそれは容易なことでありませんでした。それで、精錬所や食品工場、製薬工場、病院などさまざまなところで実験し、欠点を補いました。

特に、コンピュータ通信のためのポートを設置して、コンピューターによるpH測定や監視が出来るようにしました。現場のいかなる条件の中でも精密度を充分保障し、高温状態でもリアルタイムで測定できるこのpHメーターは、好評を博しています。

キム・グムチョルさんのお話です。

「スタートを切ったばかりです。科学研究を始めるとき、私はこう決心しました。国の繁栄と人民の幸せな生活に実質的に役立つ問題をテーマにしよう、それを解決するのが科学者の義務ではないか、こう考えると今も力が沸いてきます。これからも、現実が求める各種センサーをもっと多く開発し、その特性をさらに生かしていくつもりです」

初め半分と言いますが、第一歩が重要なのです。

国に必要な科学者、人民が認める科学者になる決心で第一歩を踏み出したキムさん、キムさんは変わることなくこの道を進むことでしょう。