民族排外主義政策の集中的表れ

民族排外主義政策の集中的表れ

先日、日本は来る10月から実施する幼児教育保育無償化制度から朝鮮学校の幼稚班を取り除く卑劣な差別措置を執り、それを各地方自治体に下達しました。当局の認可を受けていない幼稚園・保育所まで無償化制度に含めながら朝鮮学校の幼稚班は所謂「基準に合わない教育内容」を云々して除外したのです。

その為在日朝鮮人の子供達は生まれてから不当な民族的差別を受け、その親達は莫大な財政負担を負う事になりました。日本の反動勢力のこうした行為はその特有の民族排外主義政策の集中的表われ、共和国敵視政策の延長線上の事で、汚らわしく残酷な反共和国・反総聯策動です。

既に朝鮮学校に対する教育補助金の支払いを停止させ高校授業料無償化制度からも完全に排除した日本の反動勢力は、この度その魔手を就学前の子供達に伸ばしました。在日朝鮮人を祖国と総聯組織から切り離し民族教育を破綻させて在日同胞社会の未来を踏み躙り、同化・帰化を促す犯罪的な民族抹殺策動の一環だという事に今回の措置の本質があります。政治的目的を実現する為なら初歩の人道と人倫も躊躇う事無く踏み躙る日本特有の残酷さと道徳的低劣さがそのまま表われました。

在日朝鮮人の子供への保育支援問題は決して実務的問題ではありません。在日朝鮮人は過去日帝が働いた犯罪的な朝鮮人強制連行の直接的な被害者、或いはその子孫です。在日朝鮮人問題発生の歴史的経緯からしても、朝鮮民族に犯した罪からしても、在日朝鮮人を優遇し保護するのは日本当局の避けられない道徳的義務・責任です。

にも拘らず日本は子供にまで民族差別と排外行為を働いて、その童心を傷つけました。こうした島国に天下の野蛮国だというレッテルが貼られたのは当然の事です。

朝鮮学校の幼稚班への日本当局の差別行為は他の側面から見ても問題があります。日本でこの度の幼児保育支援に必要な費用は来る10月から上がる消費税で賄われるといいます。日本に住む在日朝鮮人は日本国民と同じ納税義務を負っています。それで日本当局が在日朝鮮人の子供の教育と保育に相当する資金を支払わなければならないというのは明白の理です。

ところが日本の反動勢力は在日朝鮮人の権利は頑なに否定し不平等な義務だけを強要しています。これは子供に最善の利益・財政的支援が保証されるべきと規定付けた児童権利条約等の国際法と、全ての子供に同じく適用するとして制定した子育て支援法も自ら否定する不法極まりない妄動だと言わざるを得ません。

最近、日本当局者が共和国との条件無しの対話について鳴物入りで宣伝していますが、それを真に受ける人がいるでしょうか。過去の歴史について謝罪し賠償するのはおろか、総聯と在日朝鮮人への政治的弾圧と不当な差別行為を一層狡猾に悪辣に働きながら、罪の上塗りをする者を信じる人はいません。

在日朝鮮人に世界で最も過酷な民族的・法的・制度的差別を頑なに強いながら、その権利と尊厳を乱暴に踏み躙る日本当局の厚顔無恥な行為は絶対容認されません。

（時事評論）