教壇に立って38年

教壇に立って38年

国の将来を支える柱を育てる根となって一生涯、教壇に立っている教育者の中には、ピョンヤン市*1ソソン区域*2キンジェ初級中学校のキム・ムンスクさんもいます。キムさんが教壇に立ったのは38年前のチュチェ70（1981）年でした。

当時を思い起こしてキム・ムンスクさんはこう話しています。

「大学を卒業して初めて教壇に立つ日、嬉しい一方で心配が無くもありませんでした。23歳にしかならない私が、はたして生徒たちを立派に教えられるかという気がしたからです」

キムさんは教育に知恵と情熱の限りを尽くしました。授業の内容と方法を絶えず改善し、受け持った生徒たちへの要求度も高めて全校的な学課コンテストで優等を譲らないクラスにつくりました。

その過程にキムさんは生徒たちへの愛情、教壇への愛着と誇りを覚えるようになりました。受け持った時は小さい芽に過ぎなかった生徒たちを愛情の限りを尽くして育てて卒業させる時は、教育者の生き甲斐と幸福感に包まれるキムさんでした。

キムさんが育てた生徒の中には、中学全課程を優等で卒業した生徒に授ける7月15日最優等賞を受賞した生徒も多く、ピョンヤン第1中学校など英才学校に入学した生徒も少なくありません。

歳月が流れてもキムさんの情熱は娘時代と全く変わりありませんでした。授業中も思索を続け、奇抜な問題の解き方や授業の方法を編み出したりしました。新しい授業の方法についての全国的な討論会で高く評価された絶対記号による符号判断の方法も授業中に思いついたものでした。

区域はもちろん、市範囲の授業コンテストや全国的な新しい授業の方法についての討論会で何回も優勝、数件の新しい授業の方法の登録証書と20件余りの実験器具および教具考案証書はいずれも尽きない思索と研究、情熱の賜物でした。

キムさんは立派な教育者であるだけでなく、生徒たちの優しい母でもありました。病に冒された生徒のために補薬を作って見舞いに行ったり、入院した生徒のために帰宅中、毎日のように病院に寄って勉強させたりしました。それで教え子や父兄までもキムさんを忘れず、尊敬しています。

キムさんは名誉称号を受けたことはありません。しかし、生徒と教え子、父兄から親しく呼ばれています。また、各部門に錚々たる実力家として称えられ、一役を買っている多くの教え子がいます。

娘時代から今まで変わることなく教壇に立っていて、教え子たちの心の中に人生の鑑として刻まれているキム・ムンスクさんです。

（今日の朝鮮）