才能あるピアニストに育ててくれた恩情

才能あるピアニストに育ててくれた恩情

マンスデ芸術団のピアニストカン・ジンナさんの手記をお送りします。

私が共和国の貫禄ある芸術団体であるマンスデ芸術団でピアニストを始めてからもはや30年余りが過ぎました。その日々は音楽芸術の英才である偉大な金正日総書記の細かい指導と恩情の中、ピアニストの人生を輝かせてきた忘れえぬ日々でした。

チュチェ75（1986）年6月1日、私は光栄にも総書記の前でピアノの演奏をしました。この日私は、感激と興奮の中、「明星」というバイオリン独奏と「ムンギョン峠」と言うチェロ斉奏の伴奏をしました。私の演奏に聞き入っていた総書記は、カン・ジンナさんの演奏は高音だけがはっきりしていて、ソフトでなく途切れる、ピアノの演奏が途切れるのはその打ち方のためだと教えました。

失望と恥ずかしさでどうしたらいいか分からずにいた私はその原因が何かを悟りました。私はソフトで優雅な音色を出すための訓練に励みました。次第にテクニックが上達しました。総書記は折に触れて私の演奏を聞いては励ましてくれました。総書記はマンスデ芸術団の旧ソ連ツアーと2回に渡るピョンヤン音楽舞踊団の日本ツアー、そしてピョンヤン芸術団のドイツツアーに私を入れて見識を広めるよう計らいました。猛練習で手が麻痺したときは集中的な治療を受けるよう対策を取りました。このような親心の中で私は功労俳優の称号を受け、ピアノのテクニックも上達しました。

チュチェ93（2004）年11月2日をはじめ数回にわたって私の演奏を聞いた書記は、ピアノの専門教育を受けた人なら、カン・ジンナさんくらいはできないとだめだ、ピアノの伴奏ではカンさんが第1人者だと評価しました。今も私はピアノの前に座るたびに、恩師になって一歩一歩、手を差し伸べてくれた総書記の優しい姿が胸に迫ってきます。まさに、金正日総書記は私にとってこの世にまたといない人生の恩人、偉大な恩師、優しい父でした。