懸念される行動

懸念される行動

最近、日本の反動勢力が何が何でも憲法を改正しようとしています。首相安倍は衆議院予算委員会会議で「憲法第9条の改正を譲らない」と言いました。一方、政権与党である自民党は先日、党役員人事後初めての憲法改正推進本部会議を開きました。

会議では憲法改正の為の国民投票法改正案について議論しました。また社会世論を憲法改正に有利な方へ導く為に所謂政界の大物達から成る憲法改正推進の遊説及び組織委員会を新設しました。

これは日本政府が憲法改正については反対の立場がはっきりした国民の意向を完全に無視して憲法改正を決まった事とし、更には憲法改正を早いうちに実現しようと躍起になっている事を示しています。実際のところ今の日本当局者は、残り少ない自民党総裁在任中に「必ず憲法を改正する」と公言しています。これは危険極まりない事です。

日本の反動勢力が追い求める憲法改正の骨子は自衛隊の存在明記です。専守防衛が任務である自衛隊を戦争の遂行が可能な普通の国の軍隊に変えて、意のままに侵略戦争に乗り出すというのが憲法改正の骨子なのです。

既に自衛隊の攻撃能力が先進国レベルに達した状況下で憲法を改正し、自衛隊に普通の国の武力としての性格だけを与えれば、久しい前から夢見て来た海外侵略の野望を実現出来るというのが日本の反動勢力の魂胆です。

見過ごせないのは憲法改正の議論が闘わされている中、日本自衛隊は既に海外侵略の魔の手を深く伸ばしている事です。防衛が使命である自衛隊ですが、その作戦範囲は既に本土を越えて海外へと絶えず拡大されています。果ては他国と軍事協力まで強めています。

最近日本は所謂中東情勢の悪化を口実に、自衛隊を中東に単独派遣する案を検討しています。これが実行されるならアラビア半島南部とイエメン沖合いに自衛隊の艦船が派遣され、情報収集活動を行う事になります。

こうした状況下で日本の反動勢力が憲法改正にあれほど熱を上げているのは、平和憲法のベールまで完全に脱ぎ捨て合法的に海外侵略に乗り出すという事です。嘗て他国を侵略し反人倫の罪を犯した日本がまたもや海外侵略に出るなら、その結果が悲惨なものである事は世界周知の事です。

それで国際社会は日本の憲法改正の動きを鋭く注視し、海外侵略の野望を実現する為無謀に振舞う日本の反動勢力の行動を深く懸念しているのです。

（時事評論）