労働者の「作家」たち

労働者の「作家」たち

……
今日も私が織る
1メートル1メートルの布は
人民の美しい服となるだろう
ある意味では一家の生地を織る
母親にでもなったよう
……
（詩「私の道」より）

……
私は持ち場が好き
千万の細い糸が
縦糸と横糸となって
人々に美しさを増してくれる
きれいな布になるから
……
（詩「一生のこと守っていく」より）

これらの詩は女性の機織り工が作ったものです。

毎年年間計画を超過達成する金正淑平壌紡織工場では、仕事の成果に劣らない自慢話があります。労働者の作家が多い事です。この人達の作品は労働生活をリアルに表わした事で、読む人々に深い感銘を与えています。ここで大きな役割をするのは工場の文学クラブのメンバーです。工場ではずっと前から、各職場から趣味と素質のある従業員を網羅した文学クラブが活発に運営されています。科学技術普及室と隣り合わせのここ文学クラブ室で毎週開かれるクラブの運営の日は、皆にとって待ち遠しい日となっています。

撚り糸がかりチュ・ヨンミさん。

「文学クラブの運営の日にはここクラブ室で作品の合評会もし、創作の経験も交換します。わけても専門の作家が足しげく訪ねてきて、作品の創作で参考になることについて講義しますが、いろいろと多くのことを学んでいます」

 

朝鮮作家同盟中央委員会専属作家リ・ヨンチョルさん。

「工場の文学クラブの人たちが書いた作品を見てあげたりしています。 華麗は文章はなくても、素朴な表現で労働生活をリアルに表したことに、われながら驚くときもたびたびあります」

 

絹織り総合職場のキム・イルヒャンさんは今年18歳です。平安南道*1殷山郡*2が故郷のキムさんは、人一倍夢も多く抱負も大きい娘で皆に愛されています。

機織工キム・イルヒャンさん。

「高級中学校に通うとき、2回も金正恩委員長に見える（まみえる）夢を見ました。その話を聞いた母が金正恩委員長がピョンヤンにある紡織工場を何度も訪れたそうだが、そこに行けば夢が叶うのでは、と言うのでした。と言うことで、高級中学校を卒業した後、ここで働くことになったのです。金正恩委員長に見えたい思いを託した詩を書き始めましたが、職場の人みなが気に入っているそうです」

工場から輩出した17人の労働英雄の写真
その傍に私を立たせてみる
18番目の英雄にでもなったつもりで
でも、英雄は欲望だけではなれないもの
党と指導者を決死の覚悟で守る道で
我が国の繁栄の為、一身を惜しみなく捧げる熱血の忠臣になろう

工場を訪れた金正恩委員長に、英雄になった自分の姿を見せてあげたいのがキムさんの願いです。

糸巻き担当チョ・オクファさん。

「ある日、検査がかりが私が作った製品を入念に検査しましたが、そのとき、大変気を揉みました。当時の心境を詩に託してみましたが、作業班の友達がうまいと言っているではありませんか。その時から詩を書き始めたのです」

反物の上に押された青い合格印！
胸をなでおろし
屈託のない笑みを浮かべる娘
けれど微笑むのはまだ早い
最終の合格印は
この布で服を仕立てる
人民が押すものなの
…
（詩「合格印」より）

工場の文学クラブのメンバーだったリ・ソルベ*3さんは、この6月から金日成総合大学朝鮮語文学部で才能を伸ばしています。リさんが機織り工の時に書いた詩「私の機械」は従業員に親しまれています。

今すぐにでも磁石のように私の手を引き付け
激しい音の中、喜んで迎えてくれる私の機械
おまえを見ると心楽しく、苦しさも喜びに変わる
大事なもの、お前についている小さなボルト1つでも、私の肉片のように感じられ
数百、数千本の縦糸は命を繋ぐ血筋のようで
あぁ、私の機械、瞬時たりとも止まってはならない
我が心臓の強烈な拍動、我が青春の湧き出る活力

文学クラブの人達の詩から工場の従業員は労働の甲斐と喜びを感じています。その気さえあれば詩は作れるとの自身も付き、皆が自分達の生活を詩や歌に託しています。新しい寮に引越しした日、眠れなかった話や料理実習室での自慢話、工場で設けた誕生日祝いの膳を前にして涙を流した話をはじめ、張り合いある労働生活の数々のエピソードをです。

撚り糸がかりチュ・ヨンミさん。

「私たちの労働生活がそのまま歌で、詩です」

詩「私の職場」（ハン・ミヒャン）
詩「大事な夢」（ムン・ユジョン）
詩「私は労働者大学生である」（チュ・ヨンミ）
歌詞「慕う思い」（チョ・オクファ）
短詩「堂々と出ようと」（キム・ミヒャン）
短詩「一本の糸」（パク・ウンシム）
童謡「私が大きくなれば」（チャン・ヨンオク）
エッセー「堂々と」（シン・ヒャンミ）
随筆「誕生日祝いの膳」（キム・ミヒャン）
手記「今日もその日のように生きます」（労働英雄称号の受賞者チョン・オクファ）
……

（今日の朝鮮）

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