写真に写ったのは・・・

写真に写ったのは・・・

チュチェ46（1957）年10月10日のことである。ピョンアン北道*1に対する現地指導の道で、偉大な金日成主席は山間部の郡であるピョクトン郡*2にも立ち寄った。

主席に見えたい思いで、当時のピョクトン郡トンジュ中学校*3の生徒たちは一日の授業が終わるやいなや、主席が通過するはずの川岸に駆けつけていった。主席が川の向こうで手を振ると、子供たちはしゃにむに船に乗った。

船がまだ岸に到着する前に飛び降りようと急かしている子供たち、その子たちが怪我でもしてはと心配して、主席はゆっくり上がって来て、私がこんなに待っているじゃないかと何度も言った。

子供たちは分け隔てなく、誰よりも先に主席の腕にすがり付こうとした。主席は、子供たちの頭を優しく撫でて、勉強はどうで、家庭の事情はどうなのか、詳しく聞いて、これから大きくなれば何をするつもりなのかも聞いてみた。

そして、子供たちの心を推し量って、夕日がくれる前に写真を撮ろうと言った。ざっくばらんに草地に座った主席は、子供たちに囲まれて明るく笑った。

その時のことを金日成主席は、回顧録にこう書いている。

「もし誰かに、生活で一番嬉しく幸せだと感じるのはどんな時かと聞かれたら、私はこう答えるであろう。『私の生活で喜びと幸福はごく普通なこととなっている・・・特に嬉しく幸せなときがあるとすれば、それは人民と共にいるときであり・・・そしてわれわれが国のつぼみと呼んでいる子供たちと一緒にいるときである』　これは、私の一生を貫いている幸福感だといえる」

（フィーチャー　一生の持論「以民為天」）