伝統の治療法を生かして

伝統の治療法を生かして

共和国には伝統の療法であるコリョ治療法を駆使して患者の治療に当たる医者たちが多くいます。ピョンヤン市*1チュン区域*2人民病院の鍼灸治療科の医長チェ・ジョングムさんもその中の一人です。チェさんは医術が高いばかりか、医療器具も考案して治療に極力利用しています。

10年前、当時のピョンヤン医科大学の博士課程を優等で終えたチェさんは社会人の第一歩をこの病院に記しました。医者になったチェさんは脱毛症患者の治療に注目しました。それで、伝統の療法で脱毛症を治療する器具を作ろうと思いました。

ところが、思うままになりませんでした。経験も技術も足りないので難儀したことが一度や二度ではありませんでした。治療器製作の難問を解決しようと夜を明かして参考書に読みふけりました。科学者、技術者にアドバイスされることもありました。

その努力は報いられ、一年足らずの間に治療期日を大幅に減らしながらも患者になんの痛みを与えない脱毛症治療器の製作に成功しました。その治療器で脱毛症を完治した人たちは本当に不思議なものだと異口同音に言っています。

伝統の治療法が一番だと賛辞を惜しまない人たちを見て、チェさんは小成に安んずることなく新たな治療器の製作に取りかかりました。頚椎症の患者を気楽に治療できる頚椎牽引器を製作し、臨床に応用して医療ケアの更なる充実を図りました。

チェさんが考案した医療器具は年々増え、患者の治療でも成果が収められました。遠赤外線輻射体と携帯用肥満症治療器、原穴低周波診療器など10種余りの伝統の治療器具が新しく製作されました。チェさんは今も伝統の治療法を生かした治療器具の開発に知恵と情熱の限りを尽くしています。

では、チェ・ジョングムさんのお話を聞いてみましょう。

「これからも患者の治療に役立つ高性能の医療器具をもっと製作して人民の健康増進に尽くしたいと思っています」