人生の真理

人生の真理

ピョンヤンの医学科学院の医学生物学研究所に、貫禄のある年寄りの科学者がいます。研究室主任で博士のハ・スギルさんで、40数年も研究に従事しています。世界で難題とされていたある疾病の診断試薬を開発したのが、研究所に配置されて初めての成果です。

その後、国内の原料と資材による難病の診断試薬5種を開発しました。そして、癌性疾病患者の再発と転移を防ぐのに効率的で、人体の免疫を高める免疫復活剤の注射薬も開発しました。また、人工化学合成法と遺伝学的方法によるC型肝炎診断液の開発を始め国の医学界と世界の保健医療部門で認める多くの研究の成果を収めました。

ハさんは、チュチェ39（1050）年、三重県四日市市で生まれました。3歳の時、母をなくして、異国で苦しんでいたハさんは、チュチェ49（1960）年1月、祖国に帰国しました。お金一銭出さずに無料で当時の人民学校と中学校を卒業し、望み通り当時のピョンヤン医科大学に入学しました。

祖国では、何でも望めば叶い、美しい夢が現実となりました。夜明かしで勉強しても楽しいばかりの希望の一日一日でした。異国で流した悲しい涙は跡形もなく消え去りました。大学を卒業したハさんは、希望通り研究者になりました。その日々、価値ある論文と難病の予防薬を研究して博士号を受け、光栄にも偉大な金正日総書記の感謝を受けました。

ハさんのお話です。

「振り返ってみれば、私の少年時代は異国で母をなくして苦しんだ哀れな運命でした。しかし、祖国の懐に抱かれてからは、何の心配もなく思いっきり学び、希望通り研究し、生活の喜びと幸せを感じてきました。人間を大事にする共和国でのみ自分の希望と才能を思う存分伸ばし、幸せに暮らせるというのが、正に私の人生の真理です」

今もハさんは、ありがたい国に報いる一念で、研究に知恵と情熱を尽くしています。