ペクトゥ山の冬景色

白頭山の冬景色

ペクトゥ山*1は朝鮮の北部地帯のリャンガン道*2サムジヨン郡*3にあります。昔から祖先はペクトゥ山から国のすべての山脈が伸びたとしてこの山を父祖の山と呼びました。

標高2750メートルのペクトゥ山は他の山とは違って年中、白く見えます。それは、火山から噴出された白い軽石が火口湖の天池の周辺に敷かれているからです。それで、その名も白い頭の山、白頭山と呼んでいます。

ペクトゥ山は朝鮮で一番多く雪が降る所ですが、とても長い間、雪が積もっています。それで、ペクトゥ山の冬景色はとても異彩を放ちます。一年のうち、270日余りも強い風が吹き、12月の初めからは秒速50メートル以上の北西季節風が吹きます。この時の吹雪はペクトゥ山特有の景色を広げます。

吹雪が渦巻いて舞い上がったかと思うと、雪の粉が雲のように散らばって再び花吹雪となって舞い落ちることもあります。そして、高く積もった雪の山が一瞬にして無くなり、崖っぷちの雪が滝水のようになだれ落ちるのがこの山ならではの特徴です。

こうした厳しい自然の中にも山頂にはペクトゥ山固有の植物キバナシャクナゲが咲いて香りを放ちます。まだまだあります。高い木々や滝、至る所が雪で飾られますが、その姿は実に異彩を放ちます。

ペクトゥ山の冬景色の中でも偉大な金正日総書記の生家のあるソベクス*4という谷間の冬景色は特に見ものです。ソベクスは正日峰近くの渓谷を流れる川です。水がとても澄んでいて、酷寒の日にも凍りません。大気の温度が氷点下30ないし40度を下がる時もソベクスの水の温度は4ないし5度です。

オノオレの木*5も凍って割れる北国の厳冬の中にも水しぶきを上げながら流れるソベクスは周辺の木々に白い樹氷の花を咲かせます。銀世界のソベクスの岸辺にカラマツとトウシラベ、エゾマツ、白樺などの木々が茂った密林を背景に美しい虹が掛かる風景は見る人をうっとりとさせます。

人々に深い感銘を与えるペクトゥ山の冬景色、冬にペクトゥ山を訪れる国内外の多くの人たちがこの美しく独特な景色に釘付けになります。