チョン・ソンが描いた絵

チョン・ソンが描いた絵

チョン・ソンは朝鮮で17世紀末から18世紀を代表する写実主義の風景画家の1人です。絵描きが上手だったチョン・ソンは画法の理論に明るく、数人の優れた画家も育てています。

チョン・ソンは自流の風景画の画風を確立しました。チョン・ソンは朝鮮の自慢である景勝地だけでなく、どこでも見られる山や湖、秋のもみじの森など、季節ごとに変わる美しい自然を絵に託しました。

「クリョンの滝」という絵は迫力があり、器用な筆使い、幅広い空間の構成などで、チョン・ソンの画風の特徴を見事に生かしています。絵の中心の垂直に流れ落ちる滝とそれに対し、横の方向へと力強く伸びながらも安定感を与える松は、画家の腕前を十二分に示しています。

「磐石」という絵は、横線を基本とした画面を構成する絵の代表作です。チョン・ソンは生活の中で、情緒豊かな自然の美しさを表す多くの絵を描きましたが、「春雨」、「カヤグムを弾く年寄り」などを挙げることができます。

このように、チョン・ソンは自然の美しさを造形的に、また、リアルに描いて、朝鮮画の写実主義の表現力を非常に豊かにさせました。

（観光）