新しく発掘されたコリョ時代の遺跡と遺物

新しく発掘された高麗時代の遺跡と遺物

最近、朝鮮で古い寺の遺跡のひとつである「クァンボク寺*1」の址が新しく発掘されました。社会科学院考古学研究所では民族の悠久な歴史と伝統を見せる遺跡と遺物の発掘と考証に積極的に取り組み、その過程にカンウォン道*2パンギョ郡*3のサドン里*4でこの遺跡を発掘しました。

社会科学院考古学研究所の博士キム・インチョルさんはこう話します。

「今回行われた遺跡『クァンボク寺』の発掘は学術的にとても意義が大きいものといえます。発掘過程に出土した文字が刻まれた瓦から、今まで知られていなかったこの遺跡の名前が『クァンボク寺』であることが明らかになり、11世紀頃に建てられたことも確証されました。また、コリョ、高麗時代の高い文化水準を見せる貴重な遺物資料も多く手に入れることが出来ました」

寺の址は門の址と塔の址、基本の仏像が安置されていた金堂の址、仏教を説教した講堂の址などいくつもの建物の址からなっています。それぞれの建物の址の大きさからして、これまでコリョ、高麗時代のもっとも大きな寺として知られたケソンのリョントン寺より規模がはるかに大きいことが新たに確認されました。寺の址は高く険しい山々が城壁のように取り囲み、その中に平坦な盆地があって、まるで天然の要塞の中にあるように見えます。

寺の址から「クァンボク寺」、「クァンボク大寺」という漢文が刻まれた瓦の破片といくつかの遺物が出土しました。これらの遺物を通してクァンボク寺が建てられた年代を正しく推定することが出来ます。また、コリョの人たちの石材加工の技術が高いこともわかります。

遺物はコリョの人たちの思想意識と経済生活、文化の発展水準を理解するうえでとても重要な資料となっています。

遺跡「クァンボク寺」は民族文化遺産の宝庫を豊かにし、コリョ時代の歴史と文化の研究で大きな意義のある貴重な歴史遺跡です。

（観光）