強盗さながらの統監政治

強盗さながらの統監政治

カン・ソンヒ（カン・ソニ）：1905年11月、乙巳5条約、日本でいう第2次日韓協約の事ですが、この乙巳5条約を捏造して朝鮮封建政府の外交権を奪った日帝はその年の12月『統監府及理事庁官制』なるものを公布し、1906年2月1日、ソウルに統監府を設置しました。

社会科学院歴史研究所の研究者パク・チョンムン*1さんのお話しです。

「統監府及理事庁官制に規定された内容を見ますと統監は日本王だけに服従し何の法的拘束力も受けない事になっています。そして朝鮮封建政府の外交権を行使し必要と認められる場合には武力行使も出来るとなっていました。この他自分勝手に植民地悪法を作り上げて朝鮮人民を抑圧する無制限の権限を持っていました（声：呉英淑（オ・ヨンスク））」

統監政治を実施する際、日帝は何よりも先ず朝鮮に対する政治的従属を実現する為躍起になりました。統監府に朝鮮封建政府と皇帝の権限を完全に従属させる為親日派で政府を再組織する一方、日帝の警察部隊が皇宮を護るという口実の下に皇帝を軟禁も同じ状態に置きました。膨大な侵略軍を駐屯させて朝鮮を軍事的に占領し野蛮な憲兵警察制度を樹立して、朝鮮人民の反日義兵闘争はもちろん愛国的な文化啓蒙運動まで容赦無く弾圧しました。

また日帝は統監政治を通じて経済及び教育文化に対する支配権を強化しました。人民の福祉増進という聞こえの良い看板を掲げて農林業と鉱業・水産業・商工業等、朝鮮の経済を完全に掌握統制し道路と鉄道・通信施設まで丸ごと独り占めにしました。統監政治下で日帝の経済的略奪方法の主な特徴の1つは、以前のように朝鮮封建政府に何らかの協定や条約を強要するのでなく自分勝手に作り上げた悪法を強行した事です。

日帝は統監政治を実施して朝鮮の民族教育の抹殺・文化財の破壊と略奪にも血眼になりました。普通学校令と私立学校令を交付して植民地奴隷教育を強要し愛国的で反日的な私立学校を強制閉鎖しました。

「日帝は統監政治期間だけでも朝鮮の多くの古墳を盗掘しましたが、それについては日本の御用学者も『手当たり次第にそれも白昼公開的に爆薬まで使いながら盗掘したのが10万点以上だ。高麗青磁・飾り物・鏡等の副葬品を戦利品だとして奪い取った。東京で開かれた日本の3大貴族の秘蔵品展示会に大量の高麗青磁が現われて人々を驚かせたのもこの時の事だ』といいました」

正に日帝の犯罪は数え切れないほどです。統監政治を強要し政治・経済・文化等あらゆる分野に亘って朝鮮に対する植民地支配を徹底させた日帝はそれに基づいて1910年、朝鮮を日本の完全な植民地にしました。数10年に亘る日帝の悪辣な植民地支配により朝鮮民族に与えられた不幸と苦痛は筆舌に尽くし難いほどです。

朝鮮人民は朝鮮に対する日帝の植民地支配の歴史を一刻も忘れず、必ずその代償を払わせる意思を更に固めています。

（時事評論）