初の女性コンダクター

初の女性コンダクター

荘重で、気迫があり、熱情を与える管弦楽を聞くたびに、観客の誰もがタクトの不思議な力にうっとりさせられます。と言っても、タクトへの愛着はコンダクターによってまちまちです。

激しい流れのような、果てなき海のようなメロディーの世界を自由奔放に表すタクト、このタクトに格別情を寄せてきた女性がいます。金日成賞を受けたマンスデ芸術団の顧問、人民芸術家の称号受賞者のチョ・ジョンリムさんです。チョさんは50年余りをタクトと共に、共和国の音楽芸術の発展に尽くしてきました。

偉大な金日成主席の配慮があって、チョさんは戦災孤児という悲しみを知らずに、思う存分勉強しました。幼年時代から人一倍音楽が好きだったチョさんでした。チョさんは国の計らいで、当時のピョンヤン音楽大学に学びました。卒業後は中央芸術団体でコンダクターとしての才能を伸ばしました。

チョさんのタクトで特徴なのはポイントが明白で、タクトの半径が大きく、活動的で、力に溢れ、気迫があることです。チョさんは情熱家とも言えます。女性コンダクターとして数十人の演奏家をたくみに指揮することができたのは、ハイレベルの指揮能力と倦むことを知らぬ情熱があったからです。その代表作を見ますと、不朽の名作「花を売る乙女」を脚色した革命歌劇「花を売る乙女」、革命歌劇「クムガン山の歌」と「密林よ語れ」、そして音楽舞踊物語「楽園の歌」です。

マンスデ芸術団のキム・ミョンチョル課長のお話です。

「偉大な金日成主席は1970年4月、訪朝した中国の周恩来総理を歓迎する音楽舞踊のアンサンブルを見ました。金日成主席は公演の成果を祝い、周恩来総理がチョさんが指揮するのを見てとても感嘆したと言いました。周恩来総理は中国は人口が8億を超えるが、いまだに女性コンダクターはいないと言って羨みながら、主席が女性コンダクターを立派に育てたと言いました。すると主席は謙虚にコンダクターのチョ・ジョンリムさんはわれわれの社会主義制度の賜物だと言いました」

チョさんは社会主義制度で二人娘の母として、何の心配もなく娘たちを育て、コンダクターとしての役割を見事に果たしました。

チョ・ジョンリムさんのお話です。

「NHKの2人の記者が私を訪ねてきました。そして色々と興味を持って聞きました。わけても子育てをしながら仕事に成功するというのは難しいことだが、どのように、誰が育ててやったか聞きました。私は子はみな国が育ててくれた、わが国にはピョンヤン9月15日週預かりの託児所がある、条件は立派で、文字通り子供の宮殿である、先ず栄養価を計算して子供たちに食事をさせ、また子供が病気にかかれば託児所にある入院病棟で治療するが、全て国持ちである、それで私が安心してタクトに専念できるよう条件がそろっていたと答えました。すると2人の記者は拍手しながら本当に先生は幸運児で恵まれた人生、立派な人生を送っていると言いました」

チョさんが女性コンダクターとして、成功した秘訣は何でしょう。偉大な金正日総書記は何度も劇場に赴き、チョさんの指揮する姿を見てコンダクターとして成功するよう指導し、力と勇気を与えるなど恩情の限りを施しました。敬愛する金正恩総書記は、国の音楽芸術の発展に尽くしたその功労を評価して80歳の誕生日を迎えるチョさんに贈り物を送り、朝鮮労働党第8回大会のスペシャルゲストとして招きました。

チョ・ジョンリムさんは今や80を超えていますが、青春の気迫と情熱を持って後進の育成と音楽創造に余生を捧げています。

（今日の朝鮮）

• 2019.03.09 国際婦人デー109周年記念マンスデ芸術団の歌と踊りのアンサンブルが行われました
• 2023.11.22 全国舞踊小品コンクールが行われました