勝利はいかにしてもたらされたのか

勝利はいかにしてもたらされたのか

1950年代にアメリカが起こした朝鮮戦争は未だに謎めいた戦争と言われています。

当時、共和国とアメリカの国力を比較すれば、領土は78：1、人口は10：1、建国の歴史は174年：2年、経済力と軍事力は比べようもありませんでした。しかも、15ヵ国のアメリカの追随国の軍隊まで戦争に投入されました。

文字通り、小銃と原子爆弾との対決でした。交戦双方の大差から朝鮮が勝つと思った人は誰一人いませんでした。しかし、想像を絶することに、戦争初期から戦局は逆転しました。

百戦百勝の鋼鉄の総帥である偉大な金日成主席は、戦争の各段階に明確な戦略と戦術、独創的な戦法を示し、巧みな用兵術で兵力と技術の優位を誇る敵軍を政治・思想と戦略、戦術の優位で打ち破りました。

戦争は交戦双方の武力の対決です。軍人と装備は武力の2大要素ですが、戦争で果たす役割と意義は決して同じだとは言えません。

金日成主席は軍人を戦争勝利の直接の担当者、勝利の決定的な要件と見なす独創的な軍事思想と理論を示し、徹底的に具現しました。科学的で霊妙な戦法、戦略・戦術を編み出し、その優位を保つのは戦争勝利の要です。

主席は朝鮮の地形と装備、現代戦の特性に合う独創的な戦略と霊妙な戦法を示しました。戦争の決定打となった戦争第4段階の積極的な防御の戦略だけを見ても、それは朝鮮式の独特な防御戦略でした。

防御と言えば、隠蔽壕と塹壕、連絡壕、工兵障害物による戦闘が先ずイメージされます。第2次大戦の時、「完成された防御陣地のモデル」と言われたフランスの「マジノ線」を見ても、総延長380キロメートルの防御線上に5千個余りのトーチカが設置されていました。

ところが、主席が示した陣地防御の戦略は山の多い朝鮮の地形からして、坑道をメインにする要塞化した防御陣地を掘り、敵軍を打撃することでした。

この時に編み出した坑道戦法、飛行機ハンターチーム運動、戦車ハンターチーム運動、山岳地帯での砲兵火力の集中的利用と移動砲兵中隊活動のような戦法も百戦百勝の戦法でした。

朝鮮革命博物館の解説係であるリ・イルチュさんのお話です。

「戦争の勝敗は領土の大きさや装備の近代化によって決められるものではありませんでした。祖国解放戦争での勝利は金日成主席の卓越した軍事思想と主体的な戦法、霊妙な戦略・戦術の勝利で、国のためにためらいなく命を投げ打った朝鮮人民の愛国心、不屈の精神の勝利でした」

偉大な指導者の指導を受ければ領土の小さい国も強大になり、指導者の卓越した思想と戦法がいかなる強敵も打ち破る根本的な要因となる、まさにこれが朝鮮戦争が残した謎の解答です。

（フィーチャー　勝利の7月27日）