絵で見た朝鮮の12ヶ月の伝統の遊び

絵で見た朝鮮の12ヶ月の伝統の遊び

昔から朝鮮民族は毎年迎える祝日に力と技を比べ、多彩な伝統の遊びを楽しんできました。「朝鮮の伝統の遊び」と言う12枚からなる屏風があります。1月から12月までの朝鮮民族の伝統の遊びと良風美俗を絵で表している屏風です。

1枚目は正月の風景を表しています。村と家々では健康と長寿を祈りあい、子供たちはセベ*1といって目上の人たちに年始の挨拶をします。家の中ではまた家族と村の人たちが集まってユッ遊び*2、日本のすごろくに似ています、このユッ遊びを楽しみ、庭では板飛び、村の入り口のところの氷の上と丘では子供たちがこま回しや凧揚げに夢中です。

2枚目は村別の綱引きの試合です。年はじめから始まる綱引きはチョンウォルテボルム*3といって小正月に近づくと村の域を超えて部落別の対抗試合となり、村中が総出で応援します。

3枚目は海辺の村でのポンジュクという遊びを描いています。大漁の喜び溢れる船を迎え入れて漁村の人たちが踊りを踊り、歌を歌っています。来る年も大漁の喜びを味わうことを願っています。

4枚目はチョンミョン、清明を描いています。清く明らかな春日和が始まる日だとしてみなが晴れ着姿です。この日にはお墓参りもします。

5枚目はテドン川の火遊びです。

6枚目と7枚目は夏の伝統の遊びを見せています。田植えを終えて、朝鮮相撲や将棋などを楽しむ村人たちを見ることができます。陰暦6月15日は流頭の日、漢字そのままで、小川で髪を洗い、体をきれいにするという意味です。絵にもありますが、小川のほとりで身だしなみをよくした娘さんがブランコに乗って空高く舞い上がります。

8枚目は昔から朝鮮人民の間で広く行なわれてきた弓術を見せるもの、その試合は組に分けて行なうのが基本で、その組は弓場別、居住地別にしました。

9枚目は秋の伝統の遊びの一つ、機織の遊びです。これは女性たちが糸をつむいで機を織るもので、ご馳走や踊りが伴います。

10枚目は仮面踊り、いろいろな仮面をかぶって歌を歌い、言葉のやり取りまでしながら楽しく踊るのが描かれています。

11枚目は秋の明るい夕べの意味のチュソク*4のいろいろな伝統の遊びをあらわしています。日本での中秋のことでしょう。朝鮮ではこの日、新穀を先祖の墓前に供え、また、いろいろな餅類とチヂム*5などを作って家族と隣の人たちが集まって食べる風習があります。そして、いろいろな伝統の遊びで一日を楽しく過ごしています。

12枚目は朝鮮民族伝統の遊びの一つ、農楽舞を表しています。今、朝鮮で、伝統の遊びは社会主義生活様式にあわせて豊かに発展しています。