朝鮮の伝統の祭日チュソク

朝鮮の伝統の祭日チュソク

チュソク*1は朝鮮人民の伝統の祭日です。漢字で書きますと秋の夕べ､つまり､満月の明るい秋の夕べを楽しんだことから由来しました。チュソクは旧の8月15日です。朝鮮民族は昔から陽暦でなく陰暦を使ってきました。今年のチュソクは、陽暦で9月30日です。

チュソクは季節として年中、最も良い季節の秋にあり、又この時期が新米の取り入れ時なので祖先はこの日を最も意義深い伝統の祭日として祝いました。

資料によりますとチュソクの日には美味しい食べ物を用意して先祖の墓参りをし、歌や踊り、伝統の遊びで一日を楽しく過ごしたといいます。チュソクの日の先祖の墓参りは当然の道義、風習とされて来ました。この風習には礼儀正しく、義理深い朝鮮民族の美しい道徳的風格が反映されています。

この日の食べ物は、ソンピョン*2、チャルトク*3、チジム*4などです。中でも一番なのは新米の粉をお湯でこねて栗や小豆などの餡を入れ、半円形にととのえて蒸したお餅のソンピョンです。これはソンピョンが初秋を代表する特色ある食べ物だからです。ソンピョンの大きさや形は地方によってまちまちでした。

チュソクの日に異彩を放つのは力と知恵を競いあう色々な伝統の遊びでした。この日、男性の相撲、女性のブランコ乗りや麻織りなどが郡や村ごとに大きく催されました。相撲で優勝した人には褒美として雄牛を上げました。

この日を迎え、朝鮮では今も毎年、大黄牛賞全国民族相撲競技が行われ、チュソクの風情にいっそうの彩りを添えています。チュソクの日の夜の満月は一際明るいのが特徴ですが、大人も子供も月見で時間が過ぎるのも忘れてしまいます。

このようにチュソクは、もっとも民族色の濃い祭日です。チュソクを過ごしながら人々は、生まれ育った故郷と自分の民族、自分の国への大事な思いを一層胸深く刻んでいます。

今も朝鮮人民は、チュソクの日を楽しく過ごしています。