創造物に映った姿

昨年6月末、カンウォン道*1キムファ郡*2では、地場産業の発展のモデルに建てられたいくつかの工場の盛大な竣工式がありました。その中には、エコ型、省エネ型の製紙工程と近代的な設備を揃えたキムファ郡製紙工場もあります。

工場の人たちが常に忘れずにいる科学者がいます。国家科学院製紙工学研究所の科学者たちです。これまで、工場では、ノートとトイレットペーパーの生産にそれぞれ、別途の抄紙機を使っていました。

研究所の科学者はこれに注目し、地元の実情に合う最適化した工程を築くのに取り掛かりました。科学者たちは、一台の抄紙機で数十種の製品を生産する工程の新築を始めました。その過程に、価値ある製紙技術が少なからず、開発されました。

キムファ郡製紙工場の工程全般を見ますと、クローズド生産システムからなっていますが、生産の過程に利用された水をリサイクルするので、環境にやさしく、コスト削減にもつながります。

わけても、苛性ソーダのような化学薬剤を全く使わない新しい製紙方法も導入されました。その結果、化学的な製紙方法に比べて、紙1トン当たりの総エネルギーは4割、水の消費量は7割、生産用の敷地面積は3割、人員は2割程度節約することになりました。

今、工場では、多用途の抄紙機を利用して、筆記用紙、包装紙、壁紙、トイレットペーパーなど様々な製品を思うままに生産していますが、品質のよいことで、その需要は増える一方です。

地場産業の発展のモデルとして立派に建てられたキムファ郡製紙工場、この貴重な創造物には思索の出発点も、探求の目標も愛国にあるという製紙工学研究所の科学者の情熱と献身の姿がそのまま映っています。

（文化―科学技術）

2023.08.03の記事

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