クムガン山の海クムガン

金剛山の海金剛

世界的な名山として有名なクムガン山､金剛山*1は、東海岸沿いにあります。地域別特性によって、大きく3つのエリアに分けられますが、中の方を内クムガン、外の方を外クムガン、海の方を海クムガンと呼んでいます。朝鮮東海岸に広がっている海クムガン*2は、天下の絶勝クムガン山を丸ごと海に移したようです。

はるかかなたの水平線、波打つ海面、そして大小の岩にぶつかっては水しぶきとなって砕け散る波、これらがひとつにとけあって景観をなしています。 まるで一幅の絵を見るようです。海クムガンの景色は、入り口の「クムガン門」から始まります。城門を思わせる「クムガン門」を通りますと、様々な岩と絶壁、島々によって千差万別をなしている海の万物相が広がります。

風浪に浸食されて出来た断崖と奇岩怪石は、まるで人間が作ったようで海クムガンの景観を一層引き立てています。勉強中の子供が本の山を前にして考え込んでいるようだと言って名付けたトンジャ岩、童子岩とソジョク岩、書籍岩など様々な形の岩は、見るほど景観です。また、海の中に根を下ろした立石と松の生い茂る島などは波打ち際の景勝です。

海クムガンでは海の景色もさることながら、サムイルポ*3という湖の自然美、また異彩を放ちます。サムイルポとは、ある王様がここを通りかけ、美しい景色に惹かれて3日間も泊まったという昔話に由来しています。周辺の鬱蒼とした松林と和やかな湖、浜茄子ゆれる砂浜は、とても情緒豊かです。

海クムガンはこのように海辺特有の風致で名山クムガン山の美しさを引き立てています。百聞は一見に如かずと言いますが、皆さんも訪朝の際、ぜひ、この海クムガンの景観を満喫してください。