アメリカの特大型の犯罪―朝鮮での細菌戦

アメリカの特大型の犯罪―朝鮮での細菌戦

シン・ヨンイル：朝鮮戦争が終わってから70数年が経ちました。しかし戦争の挑発者で侵略者であるアメリカが犯した細菌戦の蛮行は世界歴史に最も残酷な人倫に悖る殺人犯罪として記され、今も世人の驚愕を呼んでいます。

1950年6月25日、朝鮮戦争を挑発したアメリカは引き続く惨敗を挽回し朝鮮人民を皆殺しにする凶悪な企みの下、国際法と規範を無視して大規模な細菌戦を働きました。

アメリカは朝鮮戦争の前から犯罪的な細菌戦・化学戦の準備を秘かに推進しました。第二次世界大戦で日本が敗北した後、アメリカは悪名高い旧日本軍第731部隊の戦犯達を生かす見返りに、戦犯達から細菌・毒ガスに関する人体実験研究資料と細菌爆弾の設計図を手に入れました。

その後アメリカ本土だけでなく日本をはじめ資本主義の各国に支部を置いて、細菌兵器の研究と生産を進めました。これに基づいてアメリカは細菌戦の作戦シナリオを立て、それを朝鮮戦争で躊躇う事無く実行しました。

1950年秋、朝鮮人民軍の反撃によって次々と甚大な軍事的惨敗を喫したアメリカは敗走しながら平壌市と平安南道、平安北道、咸鏡南道と江原道、黄海南道、黄海北道に天然痘ウイルスを散布しました。その為当時まで天然痘が全く発生した事が無かったこれ等の地域で天然痘患者が現れ、その数は急激に増えました。

1951年4月に至って天然痘患者は数千人に達し、その内10％が死亡しました。更に人民軍の反撃方向の道路周辺の住民地域に発疹チフスと再帰熱*1を拡散させました。そして他の細菌兵器と共に流行性出血熱病原体を共和国の前線と後方に矢鱈と散布して、多くの住民に酷い苦痛を与え無数の生命を奪いました。

アメリカは1951年、朝鮮戦争を締め括ろうと手の限りを尽くした挙句惨敗を被ると、「朝鮮戦争に勝つのは将軍でなく細菌兵器だ」と言って危険な作戦段階に入りました。その皮切りとして前線地帯・後方地帯構わず細菌兵器を大々的に投入する作戦に取り掛かりました。

アメリカは1952年1月中旬から殆ど毎夜、細菌弾を投下しました。その細菌弾の中にドブネズミ、ハタネズミ、ノミ、ツツガムシ等が入っていましたが、その種類は20種以上でした。これ等を通じて悪性伝染病菌のペスト、腸チフス、パラチフス、炭疽菌等を拡散させました。延いては農作物の病害虫まで散布しました。

戦争が長期化し惨敗が目前に迫ろうとアメリカは細菌戦の度合いを一層強めました。主な前線地帯と交通地帯・橋頭堡を汚染させる作戦に取り掛かりました。しかし野獣そのもののアメリカの細菌戦の蛮行は、朝鮮人民と人民軍軍人によって適時に摘発され粉砕されました。

1953年3月初め、人民軍の捕虜になった米空軍中佐のウィンストン・シモンセンの陳述書には次のような内容が書かれていました。

「私は1952年8月から1953年3月までの間に96回の戦闘飛行任務を遂行し、その内16回は細菌戦の遂行任務であった。1953年1月11日と15日辺りに私は〓〓〓〓〓への4回の細菌戦の出撃任務を遂行し、その毎回の出撃で1個の細菌爆弾を投下した」

この陳述を通じてもアメリカが細菌戦に躍起になった事がよく分かります。

このようにアメリカは朝鮮戦争の全期間、殺人的な細菌戦の蛮行を働いて朝鮮人民を大量虐殺・皆殺しにし、共和国の存在を掃滅しようと悪辣に振舞った極悪な犯罪者、最も卑劣な殺人鬼です。

（世界と朝鮮―史実）