英雄の名で呼ばれる1211高地

英雄の名で呼ばれる1211高地

1211高地は朝鮮の中東部、カンウォン道*1のクムガン郡*2にあります。その名はアメリカが引き起こした朝鮮戦争の時、広く知られました。戦争二年目の年であるチュチェ40年、1951年9月末、アメリカ侵略軍は1211高地に大規模な攻勢をかけました。1211高地は戦略的に重要なところにありました。

もし、人民軍がこの山を守れなければその後の深くまで後退しなければなりませんでした。侵略軍は莫大な犠牲と損失にもかかわらず、この山を占領しようと必死でした。兵力と装備を大挙投入し、数万発の爆弾と砲弾を浴びせ、波状攻撃をかけました。

1211高地で戦った戦争参加者のコ・ユンオクさんはそのときのことをこう思い起こしています。

「戦争三年間で一番忘れられないのは1211高地戦闘に参加した時のことです。前線東部の高く低い山々、谷間を問わず、どこもかしこも一瞬にして火の海と化し、その中でも1211高地は敵軍の最大の爆撃、砲撃の対象となりました。何と言ったらいいでしょうか。岩は砕け散って粉となり、土は燃え続けて廃墟になり、そのため山の高さも低くなりました。野ウサギとリスも居場所を探して人民軍兵士の胸元に飛び込みました。文字どおり、戦闘で夜が明け、戦闘で日が暮れる山でした。苛烈極まりない戦闘については言い尽くせないほどでした。決して作り話ではありません。では、こんな苛烈な戦闘で私たちがどのようにして勝ったかと言うことですが、それは主席が編み出した戦法、主席の深い恩愛があったのでこの山を守り抜いたということです。みなが本当に不死鳥のように勇敢に闘いました。」

金日成主席は坑道戦と直射砲を山に引き上げて打撃する新たな砲兵戦をはじめ、いろいろな戦法を創造して、敵軍の攻撃を打ち破るよう導きました。また、主席はいつも親心で兵士たちの生活に深い関心を向けました。深夜、山を守る軍部隊長に電話をかけ、気温が下がるようだが、兵士たちに温かいご飯とおつゆを食べさせ、寝床も寒くないようにしなければならないと折り入って頼み、もやしを育てるよう大豆まで送りました。

その熱い思いやりは1211高地の防衛者たちを大いに励ましました。兵士たちはわが胸で敵軍のトーチカを塞いで勝利の突撃路を開き、たち切られた通信線を自分の体でつないで戦闘指揮を保障しました。また、手榴弾の束を抱えて敵陣に飛び込み、肉弾となって侵略者を掃滅しました。1211高地はこうして守られました。

英雄の名で呼ばれる1211高地は、戦争を勝利へと導いた金日成主席の業績と人民軍兵士たちの偉勲を今に伝えています。