第一次帰国船

第一次帰国船

在日朝鮮人の帰国が実現してはや57年の歳月が経ちました。世紀の奇跡として世界を震撼させた歴史のその日は、朝鮮人民にとって大事な思い出として残っています。在日朝鮮人の帰国の実現は、偉大な金日成主席の崇高な民族愛、同胞愛によるものでした。

在日朝鮮人問題は過去、朝鮮民族に対する日本帝国主義の過酷な植民地従属化政策によって生じたもので、本質において民族の一部分である在日朝鮮人の民族的自主性を実現する問題でした。在日朝鮮人は、植民地奴隷の悲しみの中、不慣れな異国で民族の尊厳と生存権まで奪われ、悲惨な生活を強いられた歴史の受難者とその末裔でした。

金日成主席は異国で民族的に虐げられ、蔑まれていた在日朝鮮人の運命に誰よりも胸を痛めました。主席は抗日革命闘争の時、すでに「祖国光復会10大綱領」で海外朝鮮人の民族的権利の実現を示し、国の解放直後、「在日100万同胞に」という歴史的な書簡を送って在日朝鮮人の行く手を明らかにしました。

また、苛烈を極める朝鮮戦争の時には、海外同胞運動に関する独創的で科学的な思想と理論を創始し、主体的な在日朝鮮人運動の起源を開きました。社会主義祖国に帰りたがるその切なる願いを推し量ったのも金日成主席でした。

主席は在日朝鮮人が異国で虐げられ、蔑まれながら生きるわけにはいかないとし、正しい帰国運動の方針を示して、その実現へ朝鮮人民と在日朝鮮人みなを立ち上がらせました。膝元の子より、遠く離れている子にもっと気を配る親の思いで在日朝鮮人を顧みる主席の同胞愛の措置によって帰国実現のための事業が悪辣な反動勢力の妨害をはねのけて成功裏に推し進められました。

チュチェ48（1959）年12月16日、汽笛も高らかに第一次帰国船が祖国の岸に碇を下ろしました。これは金日成主席の気高い同胞愛によるものでした。