火薬兵器の発明家 崔茂宣チェ・ムソンは、918918年から1392年まで存在したコリョ、高麗の愛国名将です。チェ・ムソンが活躍した14世紀後半は、コリョ封建国家の末期でよそから頻繁な侵略を受けていたときでした。それでチェ・ムソンは侵略者を打ち倒す最も威力ある武器をつくるため苦心しました。その日々に火薬を利用した武器を作ることを決心し、色々な方法の実験を繰り返して火薬の主な原料である焔硝*1を作ることに成功しました。 社会科学院歴史研究所アカデミー会員候補で教授、博士のパク・ヨンヘさんのお話です。
コリョ封建国家は、火薬兵器を大量に生産しなくてはならないというチェ・ムソンの積極的な提案を受け入れて専門機関を設置し、チェ・ムソンをその責任者に任命しました。チェ・ムソンの指揮の下、そこでは色々な火砲と火矢、砲弾を作りました。 その時に作った砲は、砲弾を砲口から詰め、砲身を60~80度に立てて火薬の爆発力で打ちました。初めは砲身が短いでしたが、その後、長くなり砲弾をもっと遠く、もっと正確に飛ばすことができました。チェ・ムソンの苦心により、コリョの艦船から打ち出される砲弾は命中率が大変高いものでした。 1380年8月、兵力2万を乗せた500隻の大艦隊が朝鮮に襲来しました。チェ・ムソンは100隻の艦船を指揮して迎え撃ちました。500隻の敵の艦船全てが火砲に打たれて炎に包まれ、コリョ水軍は大勝利を収めました。痛快に燃え上がるその炎は、チェ・ムソンを始め愛国心の強い朝鮮人民の侵略者への当然の懲罰でした。 チェ・ムソンの火薬兵器は敵の侵略をその都度痛快に退けました。火砲装備のコリョ艦隊の威力に恐れをなした侵略者は、その後、朝鮮の海をむやみに侵すことが出来ませんでした。チェ・ムソンは火薬製造法を記した一冊の本を息子のチェ・ヘサンに譲り渡しました。息子は火薬製造法を一層発展させて数多くの火薬兵器を作ったといいます。 このようにチェ・ムソンは、火薬と火薬兵器を作って国防力の強化に貢献し、現在までもその名が知れ渡っています。 2012年の記事
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