根っこになろう（チョン・ソンファン）

根っこになろう

ピョンヤン市*1チュン区域*2のリュソンという町*3に住むチョン・ソンファン*4さんの手記です。

青い大地に育つあの木は
根っこがあってこそ花咲き実がなる
みなが根っこのように国を支えるならば
われらの国は世界に輝く
・・・

「根っこになろう」、私が歌詞を書いたこの歌が世に出てから、早や10年という歳月が流れました。国の未来と子孫万代のため根になろうと言い、あらゆる辛酸を嘗め尽くした偉大な金正日国防委員長の愛国・献身の生涯を思いながら書いた歌詞です。しっかりした根のない巨木を考えられないように、共和国の強い国力は生涯を通して金正日国防委員長がなした業績を抜きにして考えられません。また、この大地に花と咲く人民の幸せもその偉大な愛情と献身が根となってもたらされたものです。

私は金正日国防委員長を父、恩師と仰ぎ、恵まれた人生を営んだ人の一人です。ピョンヤンのある建設事業所でクレーンを操作していた私は1982年からキムヒョンジク師範大学の作家養成クラスで勉強することになりました。それ以来、詩と共に半生を送りましたが、「お前を見て思う」、「根っこになろう」、「母なる労働党」を始め人民に愛される数々の歌を創作しました。

数十年の歳月が過ぎましたが、今も歌「お前を見て思う」の歌詞を創作したときのことが忘れられません。1990年代初頭は東欧社会主義諸国の崩壊による大政治変動が地球を揺さぶっていた時でした。ある日の夜、テレビで国際関係のニュースを見ていた私は、世界的な政治変動の中でも微動だにせず、社会主義の道一筋をしっかり進む共和国は、自然の他の生命体が萎び、冬眠する厳しい冬にも青々とした本来の姿を失わない強い松の木も同じだと思いました。その思いをそのまま託したのが「お前を見て思う」という歌詞でした。

歌詞を創作した後、私は持病の心臓病が悪化して入院治療を受けていましたが、ある日、担当医が私が手がけた歌が放送で流されていると言いました。後に金正日国防委員長が直々歌詞に手を加え、この歌詞には朝鮮の気概、朝鮮の英知、朝鮮の姿が全て反映されている、この歌は哲学的な深みがある歌だと評価したとのことを伝え聞きました。感激の中、偉大な恩師の教えに接し、私は一日でも早く健康を取り戻し、立派な歌詞をたくさん書くことで、その恩に報いる決意を固めました。その後、「スンリ通り」、「将軍はパルチザンの息子」、「春の祝日、太陽節」、「2月のワルツ」、「祖国の森」などの歌詞を書いて、何回も国防委員長を喜ばせました。

金正日国防委員長は私の健康を案じて、誕生日の2月16日に人民が国防委員長の健康を祈って贈った野生の朝鮮人参と蜂蜜を送り、治療対策も立ててくれました。その恩情があって私は死の病気から立ち直り、70を過ぎた今なお歌詞の創作を続けています。

今、朝鮮人民は共和国という巨木の根になろうとの貴い人生観を持って敬愛する金正恩総書記の指導の下に社会主義建設の全面的発展を力強く推し進めています。

人民みなが心も意志もひとつになって支えているので、共和国は国防委員長の望んだとおりに末長く栄えるものと信じてやみません。

（今日の朝鮮）