政治矮人の寝言

政治矮人の寝言

安倍政権の閣僚達が各国を歴訪して、共和国を甚だしく刺激する妄言を吐きました。

欧州を訪問した安倍は、「朝鮮の核武装を絶対に容認出来ない、あらゆる手段に訴えて最大の圧力を加えるべき、欧州全体にとっても重大な脅威となる」と口角泡を飛ばしました。安倍に引けを取るまいと外相の河野もアラブ首長国連邦とカナダを訪問して、「朝鮮が核とミサイルの開発を続ける為の時間稼ぎをしている、朝鮮の微笑外交に脇目を振ってはならない」と出任せを言いました。また日本は、共和国と外交関係をもっているアジア、アフリカの国々に対する資金の支援を強化し、それらの国々が朝鮮との取引きを中断し対朝鮮圧力に活性するよう*1働きかけると騒いでいます。

正に時の流れも国際社会の前ですべき行動もはっきり弁えていない、政治矮人の寝言に過ぎないと言わざるを得ません。西側の国々も、きまり悪そうに振舞う日本の事を「政治矮人、我が儘な子供だ」と嘲笑している有様です。安倍政権が共和国に対する誹謗中傷と悪口雑言に熱を上げて、みすぼらしい物乞い訪問に出たその裏には自分なりの黒い魂胆が潜んでいます。海外侵略を追及する日本の反動支配層にとって残っている最後の課題といえば、平和憲法を改悪して軍事大国化と再侵略の野望の実現の正当性と合法性を確保する事だけです。

昨年の事がその好例だと言えます。

安倍は憲法施行70年にちなんだ或る集会で、「朝鮮の核、ミサイルの開発で安保環境が変化したので現行憲法を修正すべき」と言って世論を惑わしました。これに積極的に調子を合わせて政界の高位人物たる者達も我先にと、「朝鮮の脅威に対応した予備法案の作成、戦争準備」等と侵略の狂気沙汰を一層高潮させました。当時外信は、それが「憲法改悪の口実を設ける為の無理主張で自衛隊の海外作戦遂行の名分を立てる為のものであり、日本を戦争が可能な普通の国につくり、自衛隊の活動範囲を朝鮮半島にまで拡大しようとの意図が潜んでいる事を警戒せざるを得ない」と評しましたが、これは決して杞憂ではありません。安倍政権が年頭から共和国の脅威について鳴物入りで宣伝したのは、自衛隊武力を海外に派遣出来る合法的口実を設け、進んでは、軍国主義を復活させ再侵略の道に乗り出す名分を立てる為です。

しかし日本の反動勢力は甚だ誤算しています。著しく強まった共和国の戦略的地位を対朝鮮圧迫の協調で崩せると思う事自体が、正に愚の骨頂です。安倍政権がコソコソと裏工作をすればするほど国際社会の前で、日本特有の政治的無知と狡猾さ、浅はかさと虚勢が一層浮き彫りにされるだけでしょう。

（時事評論）