才能ある大学生の建築家

才能ある大学生の建築家

近年、共和国では教育条件と環境を改善するための建設が盛んに行われています。特に、子供たちのための学生少年宮殿、少年団キャンプ場の改築工事が進められています。

数々の建築予想案の中にはピョンヤン建築総合大学の建築大学に学ぶパク・ソルチュさんのものもあります。自然の美しさと建物の特性をうまく生かしたパクさんのアイデアは専門家の関心を集めました。

建築家になるのはパクさんの夢でした。中学の卒業を控えて医師を務める父と教師の母は医科大学か師範大学の方はどうかと勧めました。けれど、自分の手で自分の才能が盛られた創造物を作り出したい、というのがパクさんの夢でしたので、建築大学を志望しました。

「一人前の建築家になりたい欲望にかられて今の大学に入学したものの、いざやってみますと、建築というのは女性としては手に余る職業だといっていたのが本当ではないかと言う気もしました。そうしたある日、卒業して10年もならない女性が立派な建築予想案を多く出し、その功が認められて英雄称号を受け、母校を訪ねたことがありました。その時、私は友達と共にその卒業生を迎え入れましたが、色々と考えさせられることが多くありました。私もあの女性のようになれないかしら、と言う思いに駆られましたし、また、実力を積み重ねれば私もそうなれるという自信もつきました」

建築の世界に足を入れたパクさんの手から本は離れることがなく、思索に思索を重ね、夢中に勉強するパクさんの情熱は次々と奇抜なアイデアを生みました。研究に打ち込んでいる時は夜になっても設計室の窓から灯かりが消えず、図案を前にしている受け持ちの先生とパクさんの姿を照らしていました。

汗の結晶か、素晴らしい建築予想案が生まれました。雪が多く降るところの自然地理的特性を生かしたとんがり屋根の少年団キャンプ場や木材を基本にしながらも建物の造形芸術美を生かした学生少年宮殿の図案は北国の特性がうまく生かされたものでした。

又、海を控えた少年団キャンプ場と学生少年宮殿のインテリアでは室内の壁面を海を眺めるかのようにすっきりした色彩で調和をとらせ、鴎が飛び交う絵柄を取り入れて、いつも活気に満ちて広い世界を闊歩したがる子供たちの心理をよく反映しました。

奇抜な着想、才知のある手法の持ち主として有能な建築家に嘱望される20代の若き大学生のパク・ソルチュさん。彼女は今、卒業を間近にしています。

「いかなる設計も思い通りにやりのける実力を身につけたいですね。堂々たる建築家になって個性のあるユニークな建築予想案を多く出すつもりです。育ててくれたこの国を豊かにするのに微力ながらも尽くしたい、願っているのはこれですね」