戦火の日々に

戦火の日々に

1950年代の朝鮮人民の祖国解放戦争の時、偉大な金日成主席はアメリカ帝国主義者と追従勢力の侵略を退けるために砲煙弾雨をくぐって最前線を訪ね、また訪ねました。

チュチェ39（1950）年7月のある日のことです。金日成主席が載った車がリムジン川*1に着いたとき、敵機の空爆で、橋が切れていました。唸りを立てて激しく流れるリムジン川をしばらく眺めていた主席は随行した人たちにこの辺あたりに鉄道橋だからそこを渡ろうといいました。

随行した人たちは驚きました。すぐ目の前も見分けがつかない真っ暗闇の中を、しかもいつ敵機が襲い掛かるか知れない危険なところを車で鉄道橋の枕木を越えていくというのは想像も出来ないことでした。一行は主席に鉄道橋では絶対行けませんと申し上げました。

すると主席は前線の兵士たちが待っている、前線では今も兵士たちが血を流して戦っているのに、ためらってはならない、早く鉄道橋を渡ろう、と言いました。こうして主席が乗った車は月も出ない真っ暗闇の中を、一つ一つ枕木を越えて鉄道橋を渡り、前線へ向かいました。

社会科学院の研究室主任キム・テシクさんのお話です。

「チュチェ40（1951）年9月、金日成主席が敵軍と熾烈な戦闘を交えている人民軍部隊を訪ねた時のことです。この日、前線の実態についてつぶさに聞いた主席は指揮官たちに1211高地を難攻不落のとりでに作ることを教え、兵士たちの食べることから着ること、そして休息から戦闘行動に至るまで親心で省みました。兵士たちにもやしをたくさん育てて温かいスープも食べさせるべきだと言った主席の話を聴いて指揮官たちは感激に包まれました。その後も電話で部隊の指揮官を呼んだ主席は兵士たちはみなが宝のように貴重な存在で、革命の戦友だとし、寒さを感じるこのごろなので兵士たちに温かいご飯とスープを食べさせ、寝床も寒くないよう気を使って風邪をひかないようにすべきだと念を押しました」

このように金日成主席の肉親にも勝る深い配慮があって1211高地の兵士たちはアメリカの無差別空爆と度重なる攻撃を退けて国の山をしっかり守ることが出来ました。