卵代に秘められた話

卵代に秘められた話

偉大な金日成主席は生前、人民に卵をふんだんに食べさせようと腐心しました。

チュチェ57（1968）年のことです。まだまだ寒い2月のある日、ピョンヤンの都心にあるシンヤン食品ショップを訪ねた主席は、その年の8月も猛暑をいとわず、エソン総合食品ショップを訪ねました。

どのショップにも卵は多くありませんでした。そのことが気にかかり、主席は当時のソポ養鶏場とハダン養鶏場を訪ねて、卵の生産を増やすための対策を取りました。そして、それでも安心できず主席は養鶏場を訪ねてから1ヶ月もならない内にまたもやテドンムン食品ショップを訪ねました。

チュン区域*1食品総合ショップの責任者ロ・ジョンスンさんのお話です。

「偉大な金日成主席は1968年の1年間もチュン区域食品ショップの傘下のショップを相次いで訪ねましたが、その度に住民への卵の供給の実態について調べました。1968年11月1日、主席が4回目にテドンムン食品ショップを訪ねた時のことです。この日、売り場には卵がたくさん出されていました。主席は卵代はいくらか、卵の販売を制限しないのか、卵代が高いという住民はいないか詳しく聞いてみました」

その頃、人々は息子や娘たちに供給される制服代を賄うため卵などを買うことは考えていませんでした。このことを知った主席は販売員の女性に子が何人いるか聞きました。その女性には6人の子がいました。

主席は息子や娘たち皆に制服を着せて卵も買って食べさせるにはお金が足りないはずだとし、勤労者に1ヶ月分の生活費に相当するボーナスを与えようと言いました。それで、その年の12月、全国の勤労者にボーナスが給付されました。

その後、朝鮮労働党中央委員会政治委員会では複数の食品と共に卵代も安くすることが協議されました。国の配慮により、勤労者の家々には幸せの笑い声が溢れ出ました。