億万の金にも換えられないもの

億万の金にも換えられないもの

偉大な金日成主席は生前、国の環境保全に格別な関心を向けました。

チュチェ72（1983）年7月、金日成主席は訪朝したドイツの女流作家ルイザー・リンザーさんに会いました。リンザーさんは主席に、朝鮮に来ますと、空気がきれいなので、頭が冴えてきます、西側では空気汚染にまったく関心がないので、人々は汚れた空気の中で暮らしています、と言いました。

その話を聞いた主席は、朝鮮では環境保全がうまく進んでいる、われわれは何事につけ、まず、人民大衆の利益を思っている、と言いました。そして、久しい前にあったことについて話しました。

チュチェ56（1967）年、ある地質調査隊がミョヒャン山*1の地中から高品位の金脈を見つけました。現地に出向いた専門家たちは、大規模な鉱山の開発を計画して、主席に報告しました。

その時、主席は、ミョヒャン山の美しい景観を数トンの金と取り替えるわけにはいかない、人民がミョヒャン山の景勝を楽しみ、安らぎの一時を過ごすほうが増しだろう、ミョヒャン山に鉱山を開発するなら、発破の音に珍しく美しい鳥が驚いて飛び去り、選鉱場から廃水が川に流れ込んで魚が死んでしまう、と言いました。

当時のことを話した主席は、数トンの金のためにミョヒャン山の美しい景観を台無しにするわけにはいかない、今、人民はミョヒャン山に行って保養と観光の日々を送り、楽しく休んでいる、億万の金にも換えられないのが人民大衆の利益だ、と言いました。

人民愛が満ち溢れる主席の言葉に、リンザーさんは強く胸を打たれました。

（偉人伝）