人生のより所

人生のより所

先日、ピョンヤン市*1ピョンチョン区域*2ピョンチョン2洞*3に住むウォン・ヘフンさんの家を訪ねました。80歳近くの高齢ですが、人民軍支援に精を出しているウォンさんです。歌声が流れ、家はとても賑わっていました。

数日前、マシク峰スキー場*4の建設現場に行って来たお婆さんの話を聞こうと家族が揃っていました。高齢の身でそんなに遠くまで行って来たことには驚くばかりです。

「進んで行ったのですから疲れなんか覚えません。当然やるべきことをやっただけですわ」

ウォンさんは平然と言いました。ウォンさんの胸は勲章いっぱいです。目をぱちつかせながら勲章に触っていた13歳の孫のキム・イェミョンさんがこう語りました。

「これみなお婆ちゃんがもらった勲章です。多くの仕事をして国からもらいました。お婆ちゃんが誇らしいのです」

ウォンさんは解放前のことを話してくれました。

「解放前は、日本侵略者に土地や家を奪われ、惨めな生活をしました。4人兄弟でしたが、ぼろをまとい、履物もなかったので足裏はたこだらけで、とげや石ころを踏んでも痛くありませんでした。それが国の解放後、金日成主席が人民の国を立てて下さって身の上は打って変わりました。国から無料で家をもらいました。また、父は職を得て、兄弟みなが学校に入りました。望んでいたこと全てが叶いました」

解放前の悲惨な生活と解放後の生きがいある生活についての話に深い感銘を受けました。ウォンさんは社会主義制度の下で送った一家の生活の縮図とも言える分厚いアルバムを見せてくれました。なんの心配もない幸せな生活を見せる写真はそのまま一家の誇りでした。

早くも小学校の時から文学者として頭角を現し、新聞にも載った長男の写真、大学の制服姿の子たちが母と共にとった写真・・・次女のキム･チャンスクさんは語ります。

「兄さんが大学に入学し、ついで、私と姉さんが大学生となった時、母は私たちを抱き締めて、解放前の乞食の家庭が共和国の許で大学生の家庭になったと涙を流しました」

他のアルバムには孫たちの明るい姿も映っています。アルバムは一家の幸せな生活をそのまま見せています。

ウォン･ヘフンさんはこう語ります。

「本当に共和国は私の人生のより所です。それで報いたいと思いました。国の恩恵を被るだけじゃ。ありがたい国の繁栄に微力ながら尽くすのが公民の本分だと思いました。それで、この道を歩んで来ました。これからも子たちと共にこの道を歩み続けます」

ウォン・ヘフンさんの家庭を訪ね、国は全ての人に幸せを持たせる人生のより所であることをなおさら痛感しました。