サムジヨン・クロテン

三池淵クロテン

クロテンは朝鮮の特産亜種です。朝鮮北部の高山地帯を始め、北東アジアに分布しています。体長35～50センチ、尻尾の長さは13～20センチです。

野生の毛皮動物であるクロテンの全身は隙間なく柔らかい毛で覆われています。毛色は地域別に少しずつ異なりますが、普通、つやのある淡褐色または黒茶色です。良質の毛皮は最高級品なので一部の国では毛皮の生産を目的に牧場で飼育しています。

朝鮮ではリャンガン道*1のポチョン郡*2、ペクアム郡*3、サムジヨン郡*4一帯のクロテンを天然記念物に指定しています。サムジヨン・クロテンの棲息地はペクトゥ大山脈の南西の斜面でポテ川が始まる所です。この一帯の森林は主としてカラマツ、トウシラベ、エゾマツなど亜寒帯の針葉樹で、一部ではシラカバ、チョウセンヤマナラシなどの広葉樹も見られます。

高木の下にはクロマメノキ、キバナシャクナゲのような低木や草本植物が育っています。この地帯に多くある岩や木の根元はクロテンのよい隠れ家です。また、クロテンの主なえさとなるけっ歯類のような小さい動物も多くいます。

と言うことでサムジヨンはクロテンのよい棲息地となっています。