クムガン山のチプソン峰

金剛山の集仙峰

共和国のカンウォン道*1コソン郡*2オンジョン里*3にあるクムガン山、金剛山*4は朝鮮有数の名山で、ご紹介するチプソン峰*5は名山のなかの名所と言えるところです。標高1316メートルのこの峰は峰全体が岩場からなっています。険しいながらも厳かな雰囲気を漂わせています。

峰の頂点から500メートル下の部分は鬱蒼とした森に覆われています。松やくぬぎ、かえで、満州ぐるみ、しなの木など何種類もの木が茂っています。この森と峰の頂点とのはっきりとした対照が、峰全体に独特な魅力を与えています。そのほかに様々な滝や奇岩があって、峰の美しさをいっそう引き立てています。

チプソンという名は集まるの集に仙人の仙と書きます、朝鮮では天女のことを仙女といいますが、つまり、その天女たちが集まるところ、という意味です。ということで、この峰には、その天女にちなんだ名前のさまざまな名所があります。

チプソン峰に上り、東西南北の絶景を眺めていると我を忘れて嘆声を上げてしまいます。沼や橋、滝などの名所が峰のいたるところにあります。バリという名前の水溜り、朝鮮語で鉢を意味しますが、形が鉢に似ています。長さ11メートル、幅9メートル、深さ2.25メートルです。

虹の橋は、虹のような形をした花崗岩の橋で、はるか昔に白髪の導師に煮え湯を飲まされた欲深い僧侶の伝説が伝えられています。長さ60メートルの、横たえている滝もありますが、これは昔からのクムガン山の有名な滝のひとつです。滝水は谷底を滑り台のように流れてきます。その谷底にはくぼみがありますが、ちょうど人が岩すべりをしたあとのような形をしています。

横たえの滝と対照的に、25メートルの高台から絹地をたらしたように流れ落ちる滝、リョンシンという名前の滝もあります。

このようにチプソン峰の奇妙な形の滝や水溜り、深い森と奇岩絶壁、秀麗な渓谷美は登山客を楽しませています。